乗り物文化を深めて行くには、メーカーの尽力は欠かせません。逆に言えば、事ここに至るまでそれを怠り続けた結果が、日本の現在の惨状とも言えます。「生産中止したバイクの部品を継続販売しても儲からないでしょう……」
メーカーがこういう姿勢だったから、日本ではモーターサイクルが深く愛される存在になれなかったのではないか……と考えている筆者です。
日本メーカーの姿勢が変わった!
ところが近年、そうした日本メーカーの姿勢が明らかに変わりつつあります。先陣を切ったのはホンダでした。2017年に……
同社が誇る名車「CB750Four」と「NSR250R」用純正部品の受注生産を開始してくれたのです!
さらに!先日当サイトでもご紹介しましたが……
カワサキが「Z1」&「Z2」用パーツの再生産を発表。同時に、この反響を見て、他パーツや他モデル用パーツの再生産を検討している、とも発表されました。
こうした名車のパーツ供給をメーカーが行ってくれる、ということは、メーカーがモーターサイクルを愛していることの証明であります。売れれば良い、儲かれば良い、だけではない何か、それが文化を築いて行くのですから……。
ホンダが今度は「CB750F」用純正パーツを再販売!
さてさて、上掲過去記事にあるカワサキ「Z1」&「Z2」用純正パーツ再生産発表に先立つこと数日……実はホンダが「CB750F」用純正パーツの再販売を発表したのでした!
「CB750F」と言えば……無敵の耐久レーサーホンダ「RCB」の技術をフィードバックして開発された空冷4バルブDOHC4気筒エンジンを搭載したスーパースポーツ・モデル。当時の先端技術を数多く搭載しており、高い人気を誇っておりました。
対象となる年式記号・フレーム番号は以下です。
- 年式記号:FZ フレーム番号:RC04-1000004~
- 年式記号:FA フレーム番号:RC04-1010012~
- 年式記号:FB フレーム番号:RC04-1020013〜
- 年式記号:FC フレーム番号:RC04-1036001〜
再販売されるのは走るのに不可欠な23パーツ!
さて、今回再販売が発表されたのは、コンロッド・プライマリーチェーン・カムチェーンA&B・バルブスプリングのインナー&アウターのほか……
ジェットニードルやケーブル類といった23パーツになります。
ガソリンタンクなどの外装ではなく、走りを取り戻すために必要となる機能パーツであることに、むしろホンダの本気が伺えて嬉しくなります!
その23パーツは、ホンダのウェブサイト「CB750F 再販売部品一覧」より、ご確認ください。
また、コチラには一部販売中の部品リストも掲載されています。オーナーさんは、合わせてご確認ください!
純正部品の再販に期待したい!
ということで今回は、ホンダが「CB750F」用純正部品の再販売を発表してくれた、というニュースをお届けしました。これにより、どれ程の「CB750F」が機能を取り戻し、街を走り出してくれることでしょう?それにより、きっと多くのホンダの名車が後世に引き継がれて行くに違いありません。
今後もメーカーによる純正部品再販に期待したいですね!それこそがモーターサイクル文化を深める原動力になるはずです。ホンダさん、ありがとう!