災害時に本領を発揮する次世代の乗り物であり、自動運転で空を飛べる個人向けの航空機が初飛行に成功しました!
と言ってもなんのことやら?という方も多いと思いますので、ここでご紹介いたします。
この誰でも気軽に空を飛べる自動運転の航空機は、日本全国の有志18人によって2017年の1月から進められているパーソナル・プレーン・開発・プロジェクト(PPKP)というプロジェクトで、「誰もが手軽にのれる、空のスーパーカブを作る」をコンセプトに開発が進められています。
初飛行は、滋賀県の彦根市にあるハングライダー場で行われました。
コンセプトは「空飛ぶスーパーカブ」
大きな翼をもっているため、10〜20mほどの距離から飛び立つことができるのがメリット。
翼があることで、交通機関としてのスピードと距離を確保することができ、災害時には、校庭から離陸することも可能となります。
空飛ぶスーパーカブの特徴は、固定された飛行機タイプの翼の機体に自動運転を組み合わせていること。
自動システムを構成している機能は、GPS・3Dナビゲーションによる航法システム、画像処理などによる着陸システム、ジャイロ等による姿勢制御システム、高速での通信を活用した機体のモニタリングや地上サーバとの連携による飛行支援です。
これによって、誰でも手軽に操縦をせずに空の移動ができるという乗り物なのです。
2020年の完成を目指して世界へ
この4つの機能をもつ運転システムが完成すれば、タッチパネルで行先を選択することで、自動でかつ安全に目的地まで飛行することが可能になります。
この航空機によって、物資などの配送や大規模な災害における救援物資の輸送など活用が期待されるところです。
2017年の1月から自動運転システムのベースの構築に取り組み、初飛行に成功したパーソナル・プレーン・開発・プロジェクト(PPKP)。次なる課題としてはさらなる自動運転システムの開発を行い、2020年に試作機を完成させる予定となっています。また、今後はカリフォルニアなど世界各国での実証実験の参加をする方針とのこと。
災害などで物資を必要としている人や、山間などで移動できる手段として実用化されれば、いろいろな状況で活躍できる”空飛ぶスーパーカブ”となりそうです。
安全性の確保やシステムの故障時の対応など、実証実験によって今後の製品化に期待が高まります。
目標スペック
全幅:10.4m
全長:4.3m
最高速度:120km / h
航続距離:200km
推奨ユニット:ターボ・ダクテッド・ファン形式
燃料:ケロシン(灯油)