日本では萎む一方のバイク市場ですが、東南アジアではイケイケなんですよね……特にインドネシア市場は活発で、560万台/年もの販売を誇るとか。
日本は今や約33万台/年ですから、インドネシア市場は日本の15倍以上にもなります。
そんなワケで、本年1月に当サイトでご紹介したヤマハ「GDR155」のように、彼の地では意欲的なニューモデルが続々発表されています。
ヤマハ「X-IXION R」は「YZF-R15」のネイキッド版
さて、今回インドネシアで発表されたのは、ニューモデル「V-IXION R」。
VVA(Variable Valve Actuation:可変バルブタイミング機構)装備の水冷4ストローク単気筒エンジン(総排気量155cc)を搭載する新型ネイキッドスポーツです。と聞いて……
本年4月に当サイトでご紹介したインドネシア向けモデル「YZF-R15」を思い出した方もいらっしゃるのでは?
この「YZF-R15」は、この新エンジンを搭載。最高出力が大幅にアップすることで魅力を増した、スーパースポーツ・モデルでした。
ヤマハ「V-IXION R」のディテール
ということで、今回リリースされた「V-IXION R」をご紹介しましょう。
その最大の注目は、やはりエンジン。VVA機構を搭載した、水冷単気筒155ccSOHC4バルブエンジンです。ボア×ストロークは58,0×58,7mmですが、これは“BLUE CORE”エンジンを搭載した「トリシティ155」と同一。
ところが「YZF-R15」の最高出力は14,2kW / 10000rpmと、「トリシティ155」より3.2kWも高出力です。
あろうことか、スリッパークラッチを装備しています!
フレーム&リアアームはベースモデル「YZF-R15」と同一。バリエーションモデルの王道ではありますが、ユーザー側としては嬉しい仕様と言えます。
「YZF-R15」はフロント倒立フォークですが、「V-IXION R」はコンベンショナルな正立フォークとされています。それに伴い、ホイールベースは「YZF-R15」より若干短縮されていたり、シート高が下がっていて、よりコンパクトに仕上げられています。
ちょっとカッチョいいアンダーカウルを装備していて、グラフィックさえもう一工夫あれば、より魅力的なんです。
ちなみに、ヤマハ(インドネシア)のウェブサイトでは、”Movistar Yamaha”カラーのモデルも販売しとりまして、やっぱり素敵でございます。
上掲の「YZF-R15」と同様、この面白そうなネイキッドモデル「V-IXION R」、日本での販売予定は発表されていません……残念ですね。
ヤマハ「X-IXION R」のスペック
- 全長×全幅×全高:1,900×720×1,025mm
- ホイールベース:1,320mm
- シート高:795mm
- 車両重量:131kg
- エンジン種類 / 弁方式:水冷4ストローク単気筒 / SOHC4バルブ
- 総排気量:155.1cc
- 内径×行程:58.0×58.7mm
- 圧縮比:11.6±0.4
- 最高出力:14,2 kW / 10,000rpm
- 最大トルク:14,7 Nm / 8,500rpm