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国内では、小排気量のネオレトロはごくわずか。それこそ高速走行が可能で安めの維持費が魅力の軽二輪クラスともなってくると、国内4大メーカーに限れば、ホンダ「CB250R」くらいのものです。ネオレトロの急先鋒といわんばかりのデザインはもちろんカッコいいですが、お値段は税込み56万4,300円と少々お高め。加えて、選択肢がなさすぎるのもちょっと寂しいですよね。
でも海外まで視野を広げれば、カワサキ 「W175」やヤマハ「XSR155」など、魅力的なモデルがずらり。中国ホンダの「CB190SS」もそのひとつ。国内モデルにはないほどよいレトロさと、税込み36万9,000円というコスパが魅力の一台なんです。
CB-Rシリーズのカッコよさを踏襲
やはり特筆すべきはそのスタイリング。国内向けのCB-Rシリーズにも通じるデザインを踏襲していることがわかります。
幅広でグラマラスなタンクや、ネイキッドのカッコよさを引き立てているラジエーターガードはCB-Rシリーズゆずり。ヘッドライトやウインカーといった灯火類はすべてLEDと、国内モデルと遜色ないつくりです。
足回りには倒立フォークにリンク式モノサス、NISSIN製ブレーキキャリパーを組み合わせ。フロントのみですがABSも採用されており、十分な制動力が見込めます。
さらなるレトロさをプラスして独自性を追求
さらに独自のアレンジとして、数々のレトロ要素が車体のカッコよさを引き立てています。一番のみどころはダイヤパターンが施されたシート。CB-Rが近代的なショートテールの分離型なのに対し、CB190SSはロングな一体型シートとすることで、あえてクラシカルなネイキッドのイメージを強調しているんです。タンカラーも相まってシブい!
さらにメーターは回転数のみをアナログにしたコンビタイプ。やはりノスタルジーにひたるなら、エンジンをかけたときにメーターの針が震える動作はかかせませんからね。その一方で速度や燃料の残量、さらにギアポジションはデジタルになっているので、見やすさも抜群。まさに”ネオ”レトロなメーターといった感じです。
キャストではなく、スポークホイールを選んでいるところもまたニクい。そこにブロックぎみのパターンをもつタイヤが組み合わされているので、ちょっとスクランブラー の雰囲気も醸し出されています。
さらにマフラーは純正でオールステンレス。モデル名の刻印までされているので、高級感すら感じるほどです。排気口が小さいのも、純正ならではの味と捉えれば……アリかも?
ちなみにエンジンは今となっては珍しい空冷単気筒4ストロークエンジン。古いエンジンを知っている人なら「振動が大きいのでは」と心配してしまうかもしれませんが小排気量ですし、きちんとバランサーを搭載しているので大丈夫です。スロットルの開度に応じて変わる、心地よい鼓動感がバイカーを楽しませてくれます。
きちんとインジェクションも採用しているので、外気温や天候でエンジンのかかりが左右されるなんてことはありません。
コスパよく楽しめるネオレトロを探しているバイカーにとって、最高の選択肢となりそうなCB190SSは全国のバイク館SOXで販売中。シックなブラック、アダルティーなグリーン、情熱的なレッドと選べる3色展開なのもうれしいところです。セカンドバイクやバイクデビューにもちょうどいいですよ!
五洋ホンダ「CB190SS」主要諸元
全長×全幅×全高:2025×795×1090mm
最低地上高:190mm
車両重量:146kg
エンジン型式:空冷4ストローク単気筒
総排気量:184cc
最高出力:15.9ps/8,000rpm
最大トルク:15.3N・m/7,000rpm
変速機:5速マニュアル
燃料タンク容量:15.3L
タイヤサイズ:前 110/70R17 TL/ 後 140/70R17 TL
価格:36万9,000円(税込)