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ヘッドライトひとつのバイクってモノアイに見えますよね。モノアイと聞いて真っ先に思いつくのは……やっぱり、機動戦士ガンダムシリーズのモビルスーツ「ザク」でしょう!
ビルダーにもファンがいるようで、なんとカスタムバイクにそのエッセンスを注入しちゃいました!モノアイを想起させるKenstomoto「Demolisher」のヘッドライトはまるでザク。しかし、カラーリングは連邦の白い悪魔「ガンダム」っぽい気も……。
細かいことは気にせず、とにかくそのカッコよさを早速見ていきましょう!
ベースはスポーティなイタリアンネイキッド
マレーシアのカスタムショップ「Kenstomoto(Kenny’s Custom Motocyclesの略)」はカスタムバイクのベースとして、ベネリ「TNT600」を選びました。
ベネリは1911年にイタリアで設立された老舗のバイクメーカー。過去にはモト・グッツィに吸収されてブランド消滅したこともありますが、現在は中国メーカーの傘下として復活を果たしています。
そんなベネリの一台であるTNT600の特徴といえば、フロントフェイスの大部分を占める異形の大きなヘッドライト。実はこれ、同メーカーのネイキッドに共通する意匠なんです。まさにベネリの顔といえますね。
そして、珍しいセンターアップの2本出しマフラーと4気筒エンジンから伸びる、存在感抜群のエギゾーストパイプも、スポーティさを演出していますね。
日本のアニメがTNT600をザクに変えた
KenstomotoのオーナーのKennyさんは、子どものころからカスタムバイクが好きで収集したいという夢を持っていました。大人になってもその思いは変わらず、バス設計の仕事をするかたわら本業の知識を活かし、3Dプリンターを駆使してカスタムバイクを製作するようになったといいます。
そんなKennyさんのデザインの源流はアキラやガンダムといった日本のアニメにあります。そのイマジネーションが余すところなく発揮された一台が今回ご紹介する「Demolisher」です。TNT600をザクに生まれ変わらせたかったとか……!
日本人にとってもなんだか親しみが湧いてくるところですが、下記の3つのポイントでザクっぽさとカッコよさを表現しています。
ザクのデザインアイコンをアレンジ
ザクの代名詞ともいえるのが、頭部のモノアイと顔左右のパイプ、そして大きな鼻。Demolisherにはそうした意匠がうまく落とし込まれています。
ベースの異形から、モノアイを想起させる丸型の小径ヘッドライトに変更。またウインカー部分には、コンパクトながらLEDの配置によってパイプっい”継ぎ目”が見えるタイプをチョイスしています。飛び出たヘッドライトから後ろにハの字に伸びていくカウルに至っては、ザクの大きな鼻にも見えます。いわば鼻の頭にヘッドライトがついているイメージですね。コレはもうザクでしょう!
シングルシート化と3Dプリントの合わせ技
ザクが一人乗りなためか、Demolisherもショートテールなシングルシートにカスタムされており、後方が非常にスッキリした印象になっています。このシートカウルは、3Dプリンターを使ってグラスファイバーを原料に作製されています。
前述したとおりKennyさんの本業はバスの設計なので、3Dデータを用意するのはお手の物なのでしょう。出来上がりをみてもまるで純正で用意されたかのように、微細な隙間もありません。
ところで、スッキリしたリア周りをみてなにか気付きませんか?そう、2本出しのセンターマフラーが見当たりませんよね。どうなったかというと……
マフラーは後輪横に設置してスッキリ
大きく目立つ4本のエキゾーストパイプは車体の下で1本にまとまり、シートの下までグイッと上がり、その後Uターン。サイド出しとなり、また違った迫力を放っています。
まさにシンプルイズベスト。装飾過多になる前の、初期のザクやガンダムのデザインにも通じるカッコよさを感じます。
極悪フェイスのカスタムベネリ。これは”操縦”してみたい!
ザクやガンダムへの愛がひしひしと感じられるKenstomoto「Demolisher」。モビルスーツらしく操縦を楽しんでみたいですね。風をきってひた走れば、そこは宇宙世紀……とはならないでしょうけれど。悲しいけどこれ、バイクなのよね!
アニメ・漫画好きならKenstomotは要チェックです。