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ライダーの死亡事故に繋がるのは頭部の損傷が大半であることは広く知られていますが、致命傷ではないバイク事故というのも少なくありません。そんな場合、多くのライダーは下半身に傷を負います。
そんな経験、筆者もがあります。右直事故を避けようとして転倒…… 履いていたジーンズの横が裂けて、まるでチャイナドレスのようになっていました。大怪我にこそなりませんでしたが、筆者の外腿は血だらけになっていました。非常に嫌な思い出であります。
最初の製品はハーレーダビッドソンとのコラボだった!
この、ライダーの下半身をバイク事故から守るべく立ち上がったのが、スウェーデンのAirbag Inside Sweden AB社の創業者、Moses Shahrivarさん(以下、Mosesさん)。Mosesさんが初めて製品開発を行ったのは2005年。21歳のときにハーレーダビッドソン社とコラボしてジーンズを開発したのだそうです。
そして時は流れて2021年。Mosesさんは新たにエアバッグ搭載のジーンズ=「Airbag Jeans」の開発に乗り出しているのであります。EUの資金提供を受けてAirbag コンソーシアム(ADAM)という企業連合を形成。MosesさんのAirbag Inside Sweden ABのほか、Detecht Technologies AB、Avilar AB、MonlidSrlが参加しています。
これがAirbag Jeansの仕組み!
コチラがMosesさんを中心として開発された、世界初となるエアバッグ搭載ジーンズ=「Airbag Jeans」であります。これは仕組みを分かりやすいように説明するため、ジーンズを脱いだ状態。左手のトリガーを引くと……
このようにエアバッグが膨らむことで、ライダーの下半身を守ってくれるという優れモノです。
しかしながら、トリガーを引く…… というのはまだまだ実用レベルに達しておらず、この箇所については現在開発中とのことです。スウェーデン国内の大学と協力し、衝撃を感知したら膨らむ仕様とすべく、センサーを搭載する予定となっています。
Airbag Jeansは見た目もスッキリ!
ということで今回は、Mosesさんが中心となって開発している「Airbag Jeans」を紹介してみました。ご覧のように見た目もスッキリしていますし、ジーンズ部分は洗濯可能となっています。
そしてさらにこのジーンズは、航空宇宙分野に向けて開発された、鉄よりも強いUHMWP(Ultra High Molecular Weight Polyethylene:超高分子量ポリエチレン)素材が使用される予定なのであります!
このジャケットは2021年中には市販化予定ですので、ご興味を持たれた方は是非、オフィシャルサイトをチェックしてみてくださいね!