この記事の目次
今年の冬は、終盤までラニーニャ現象の影響によって厳冬が続くと言われており、日本各地ではすでに大雪に見舞われていますね。編集部のある都内では、先日の積雪で多少の混乱となりましたが事なきを得ました。しかし、2月後半でいきなり大雪になることもあるので、まだまだ油断はできません!
そこで本題ですが、高速道路をはじめ交通量の多い道路では「凍結防止剤」や「融雪剤」を用いて雪を排除しますよね。この凍結防止剤と融雪剤が特にバイクやライダーに悪影響を及ぼすことがあるのです…。
「凍結防止剤」と「融雪剤」の違い
本題に入る前に凍結防止剤と融雪剤、それぞれの違いから勉強していきましょう!
凍結防止剤はその名の通り、路面の凍結防止を目的とし降雪前に道路等に撒くもので、雪を溶かすものではありません。ちなみに、成分は主に食塩と同じ”塩化ナトリウム“でできています(※食用とは異なります)。効果としては、凝固点を最大で-20℃まで下げてくれるので路面が凍結しにくくなります。また、持続性が高いのも特徴の一つです。
一方、融雪剤は雪を溶かすもので、降雪後に散布します。主成分には”塩化カルシウム“が使われており、凝固点を-50℃まで下げてくれるので短時間でいっきに雪や氷を溶かすことが期待できます。
バイク走行時に注意すべきポイント
雪や氷がなくなった道路でも、除雪目的で撒かれた凍結防止剤や融雪剤が原因でバイクが滑ってしまうこともあるため油断大敵です!
中途半端に残留した粒状の凍結防止剤や融雪剤が路面に転がっているので、細かい砂利道を走行している様な感覚に近いです。特にカーブや坂道では注意が必要で、当たり前ですがスピードを抑えて、いつでもリカバーできる様に心がけましょう。
バイクに付着した際の対処法
雪に対して高い効果を発揮してくれる凍結防止剤と融雪剤ですが、デメリットもあります!
どちらも塩と同じ成分でできているため、バイクやクルマの金属部に付着したままだと塩害を引き起こしてしまう場合があります。最近では無塩タイプや尿素系も流通しているので、昔に比べて塩害は少なくなりましたが、一部地域ではまだ使用している場合もあるので注意が必要です。明らかに雪とは違う白い粉のようなものが付着していたら疑うようにしましょう。
対処方法としてはブラシを使って軽く擦り、しっかりと水で洗い流します。乾燥後に白い粉のようなものが付着している場合は洗い流せていないサインなので見逃さないこと。そして、金属部や可動部には潤滑剤を撒布し、油膜を形成することでサビ防止もつながります。
スピード勝負になるので、愛車を長く乗るためにも面倒だと思わずに、その都度ケアするよう心がけましょう!