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ポーランドのワルシャワにファクトリーを構えるEastern Spirit Garage(イースタンスピリットガレージ)が、ホンダの銘車「ドリーム CB550FOUR-K」をベースにスリムで無骨なカフェレーサーを製作しました。
CB550の魅力とともに、センスの高いカスタムマシンを見ていきましょう!
ベースマシンは1977年式「ドリーム CB550four-K」
1974年に発売された「ドリーム CB550FOUR」は、前身モデルである「CB500FOUR」から排気量を引き上げたパワフルかつ軽快なモデルで、当時白バイとしても活躍していた車両です。その後、1975年に「CB550FOUR-II」が登場し、マイナーチェンジの果てにCB550シリーズ最後となる「CB550FOUR-K」が誕生しました。
CB750級のパワーと優れた操縦性に加え程良くコンパクトなサイズ感で、トータルバランスが高く評価されたモデルです。
CB550FOUR-Kは1979年にCB650へとモデルチェンジしたことにより生産終了となりました。
エンジン型式 | 空冷4ストローク並列 4気筒 SOHC |
---|---|
排気量 | 544cc |
最高出力 | 50ps/8,500rpm |
最大トルク | 4.4kg-m/7,500rpm |
車両重量 | 212kg |
全長×全幅×全高(mm) | 2,160×830×1,115 |
最低地上高(mm) | 160 |
最小回転半径(m) | 2.4 |
変速機 | 常時噛合式 5段リターン |
燃料タンク容量 | 16L |
タイヤサイズ | 前:3.25S19-4PR・後:3.75S18-4PR |
価格(税込) | 41万9,000円 |
イースタンスピリットガレージによる無骨なカフェレーサーカスタム
こちらが、イースタンスピリットガレージがカスタムしたCB550FOUR-Kのカフェレーサーカスタム。腰上がブラックアウトされておりレーシーで逞しい印象に仕上がっています。また、吸気にはパワーフィルターがセットされ、排気には4in1の集合管+リバースコーンマフラーをセット。吸排気の効率化によるパワーアップが図られているため、ブレーキはダブルディスクに換装し、確実なストッピングパワーを手に入れています。
走りを左右するタイヤは前後ともグリップ力を重視し、フロントにドイツの老舗タイヤメーカーHEIDENAU(ハイデナウ)製のタイヤ、リアも同じくドイツ生まれのMETZELER(メッツェラー) 製のタイヤが装着されています。
純正タンクにエグリ加工を施すことで、カフェレーサー然としたシルエットを手に入れています。バランスを考慮して製作されたホリゾンタルなカウル付きシングルシートとの相性も抜群です。
シート下にあったボックス類はすべで取り外し、このスタイルには欠かせないスカチューンもバッチリ施されています。
画像では分かりづらいですが、ブラケット周りと溶接箇所を強化し、フレームの剛性を高めるためにリビルトされています。きれいにまとまったスタイリングに目を奪われがちですが、強度にも抜かりなく手が加えられているのです。
スッキリとまとまったスタイリングに目を奪われがちですが、フレームを含めた全体的な剛性アップのためにブラケット周りや溶接箇所が再構築されています。
ヘッドライトから垂れるセパレートハンドル、ショートなシングルシート、前後左右どの角度から見ても非常に美しい王道のカフェレーサーカスタムに仕上がっています。
もちろん、シングルシートをマウントするフレームのテールエンドはループ加工が施されています。なにより、ナンバープレート&テールランプをサイドに移設し、ウインカーを超小型に変更することでスッキリとしたリアビューを実現しています。
イースタンスピリットガレージのバランス感覚は秀逸!
伝統的なカスタム手法とレトロスタイルを提唱し、カスタムシーンにおいて世界から一目置かれる存在であるイースタンスピリッツガレージ。優れた技術とバランス感覚に長けた凄腕ビルダーによって作り上げられたカスタムバイクは、どれも魅力的な美しいスタイリングが特徴的です。
なにより、日本メーカーのバイクをベースとしたカスタムマシンが多いので親近感が沸きますね。
他にも極上のカスタムマシンがあるので、またの機会ご紹介しましょう!
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