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アメリカの大人気テレビドラマ『サンズ・オブ・アナーキー(以下S.O.A)』。カリフォルニアの架空の街で繰り広げられる、アウトローバイカーたちの血で血を洗うストーリーだ。そんな「S.O.A」に登場するバイクは一貫して同じようなスタイルにカスタムされたハーレーだ。俗にクラブスタイルなどと言われているが、このカスタムスタイルにもちゃんとした起源とルールが存在した。そこで今回は、そんな特殊なカスタムスタイルについて勉強していこう。
あのアウトローバイカーたちが生み出したと言われている、「フリスコスタイル」がその原点にある!
70年代のサンフランシスコで生まれたとされているこのフリスコと呼ばれるカスタムスタイルは、その地の支部にいた世界最大級のバイカーチームのメンバーたちが乗っていたハーレーが起源とされている。
当時、流行っていたカスタムと言えば、フロントフォークを長く伸ばした”ロングフォークチョッパー”だ。しかし、ロングフォークではサンフランシスコの坂道においてUターンがスムーズに出来ない上、車の多い交通事情に適していない。そこで、その地にいたメンバーたちは、高いライザーを装着してノーマルのフロントフォークでも長く見えるようにカスタムを施した。そうすることで力の入りやすいライディングポジションに加え、クルマとクルマの間をすり抜けることにも適したスマートなハンドル周りを手に入れることができた。
さらに”スリ抜け”をする際、縁石にステップやマフラーが当たらないように、ステップはミッドタイプに(当時はステップボードの為)、マフラーはハイパイプに変更した。
その他にも、長距離を走るために工夫された、高い位置に変更されたガソリンキャップと、低い位置に変更されたガソリンコック、そしてパンク修理がしやすいキャストホイール(チューブレスタイヤ)と、とにかく走るためのカスタムを施していったのである。もちろん、現在のメンバーたちもそのスタイルを伝承しており、こういったサンフランシスコ特有のカスタムがフリスコスタイルとして確立したのである。
「S.O.A」はシーズン6まで放映されている大ヒットドラマだ
このように、「S.O.A」に登場するハーレーたちはフリスコスタイルを前提に製作されているのだ。まだご覧になったことがないという方は、近所のレンタルショップへ足を運ぶといいだろう。 現在、シーズン6まで放映されている大ヒットドラマなので、必ずやレンタルできるハズだ。
参考 – TV.com : SOA、Youtube : Sons of Anarchy DVD Trailer