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ここ数年、全く人気が衰えることのないスクランブラースタイル。
遡ること1960年代当時のイギリスではトライアンフをはじめBSAやノートン、ロイヤルエンフィールドなど様々なバイクメーカーがこぞってスクランブラーモデルを製造・販売していました。これから紹介するAJSもそのうちのひとつです。
それでは、AJSの米国セールスマネージャーでありレーサーでもあったマイク・ジャクソン氏を讃えたスクランブラーモデル「’71 Desert Scrambler」と、林道走行やロングツーリングに適した大容量16Lタンクのスクランブラーモデル「Tempest Scrambler 125」をご紹介いたします。
AJS「’71 Desert Scrambler(’71 デザートスクランブラー)」
125ccとは思えないほど堂々とした車格の「’71 Desert Scrambler(デザートスクランブラー)」。モデル名の由来は、AJSの米国セールスマネージャーであるマイク・ジャクソン氏が、1971年にカルフォルニアのバーストゥからラスベガス間の過酷な第37区モハーヴェ砂漠レースで優勝した偉業を讃え、尊敬の念を込めて名付けられたもの。
前後のブロックタイヤをはじめ、アップワイドなハンドルやアップマフラーなどのパーツ構成によって、往年のスクランブラースタイルに仕上げられています。
スクランブラースタイルとはいえシート高は760mmと足付き性も良く、車両重量は126kgほどしかないので取り回しも楽々行えます。カワサキの250TRがシート高775mmで車重134kgですので、それよりも若干軽くてシート高も低いと考えるとイメージしやすいかもしれません。
深みのあるサンダウンメタリックレッドカラーをベースに、ゴールドのラインとレトロなAJSロゴが見事にマッチした気品溢れるガソリンタンク。
マフラーはスクランブラースタイルらしくアップタイプをセット。ドリルド加工が施されたステンレス製のマフラーガードが、やる気と俊敏さを際立たせています。
スクランブラースタイルの定番とも言えるタックロールシートは、適度に厚みを持たせることでデザイン性と快適性に貢献しています。また、サイドカバーはゼッケンプレート風のデザインが採用されています。
リアのウィンカー付近には、最近のバイクではあまり見かけなくなった筒状の便利な小物収納ケースが標準装備されています。
AJS「’71 Desert Scrambler(’71 デザートスクランブラー)」のスペック
エンジン型式 | 空冷4ストロークOHC単気筒 |
---|---|
排気量 | 124cc |
最高出力 | 7.33kW@9,000rpm |
カラー | サンダウンメタリックレッド |
全長×全幅×全高(mm) | 2,060×830×1,100 |
ホイールベース(mm) | 1,340 |
シート高(mm) | 760 |
重量 | 126kg |
スターター | セル/キックスタート |
変速機 | 5速 |
燃料タンク容量 | 13L |
タイヤサイズ | 前:110/70-17・後:130/70-17 |
価格(税込) | 42万6,800円 |
AJS「Tempest Scrambler125(テンペストスクランブラー125)」
2018年からラインアップに並ぶ「Tempest Scrambler125(テンペストスクランブラー125)」は、先日ご紹介した1950〜60年代の英国バイクを再現したカフェレーサースタイル「Cadwell125(キャドウェル125)」と同一エンジン&フレームが使われています。スイングアームはキャドウェル125のものよりも40mm延長され、125ccバイクとは思えないほどの大柄な車体となっています。
シルエットが特徴的なガソリンタンクは16Lの大容量を誇り、燃費も約45km/Lなので、連続航続距離は脅威の約700km!これならロングツーリングや人里離れた林道走行でも安心して走行することができますね。もはや最新のアドベンチャーツアラー級です。
そして、肝心の内燃機関はヤマハ「YB125」のOEMということもあり、丈夫でよく回ると評判のエンジンを搭載しています。ヤマハ製エンジンなので日本国内の様々なバイク屋さんで修理できるのは非常に安心ですね。
前後に取り付けられたブレーキはユーロ4対応のコンビブレーキを採用。安心のストッピングパワーを発揮します。
ヘッドライト上部はビンテージモトクロスなどで使用されていた丸型のゼッケンプレートが装着されています。ヘッドライトやウィンカー、テールライトなどの灯火類はLEDを採用。
低燃費で高性能な空冷4ストローク単気筒エンジンには、腐食に強いステンレス製のリバースコーンサイレンサーがセットアップ。
AJSのネームが縫い付けられた幅広のシートは、ダイヤステッチ風の型押しがとてもオシャレ!また、前記したもう一つのスクランブラーモデル「’71デザートスクランブラー」と同様に、サイドカバーはゼッケンプレート風のデザインとなっています。しかも、よく見るとマットブラックとグロスブラック&ゴールドラインで塗り分けられており、細部にまで小技の効いた良質なモデルです。
AJS「Tempest Scrambler125(テンペストスクランブラー125)」のスペック
エンジン型式 | 空冷4ストロークOHC単気筒 |
---|---|
排気量 | 124cc |
最高出力 | 7.4kW@9,000rpm |
カラー | ブラック・オレンジ・イエロー |
全長×全幅×全高(mm) | 2,080×800×1,110 |
ホイールベース(mm) | 1,370 |
シート高(mm) | 780 |
スターター | セル/キックスタート |
変速機 | 5速 |
燃料タンク容量 | 16L |
タイヤサイズ | 前:4.10-18・後:4.60-17 |
価格(税込) | キャブレター仕様 35万8,000円
FI仕様 39万3,800円 |
AJSのスクランブラーはどっちも格好いい!
今回紹介したどちらのモデルも、国産の125ccクラスと比べるとぶっちぎりで本体価格が安く、なによりビンテージルックで格好いいですよね!
ネオレトロブーム真っ只中ですが、中古バイクに抵抗や不安のある方は、新車で買えるAJSのバイクがおすすめです。