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東京モーターサイクルショー2024レポートもいよいよ終盤戦となりました。
今回は”イタリアの走る宝石”と称されるMVアグスタのブースをご紹介しましょう。凝りに凝った圧倒的なプレミアムモデルが展示されていましたよ!
世界限定300台の「スーパーベローチェ98」
MVアグスタらしさをもっとも体現しているモデルが「スーパーベローチェ」です。最新世代の3気筒エンジンを搭載しながらも、MVアグスタの輝かしいレーシングヒストリーにインスパイアされた、息を呑むような美しい外観を持つプレミアムスポーツモデルです。
今回展示されていたのは、その中でも特に貴重な世界で300台しか販売されない限定モデル「スーパーベローチェ98」です。
お話を伺ったのは、KTMジャパンでMVアグスタブランドマネージャーを務める佐々木忍さん(以下:佐々木さん)です。
「2023年8月よりMVアグスタはKTMジャパンの取り扱いとなりました。これによりMVアグスタは安定した経営が可能となり、より一層プレミアムなモーターサイクル作りに邁進できる体制が整いました。
展示している「スーパーベローチェ98」の”98″とは、MVアグスタの記念すべき初号機にちなんだものなんですよ」
「初代エンジン本体は1943年に完成しました。排気量は98cc、2ストローク単気筒で2速ギアボックスという仕様です。
第二次世界大戦後にデビューした「MV98」は、エレガントなバーガンディに塗装されていました。そのカラーリングを採用した限定モデルが、この「スーパーベローチェ98」というわけです」(佐々木さん)
近未来的ながらもクラシカルな雰囲気を漂わせる「スーパーベローチェ」ですが、Rosso Verghera(ロッソ・ヴェルゲーラ;ロッソは赤、ヴェルゲーラはMVアグスタ創業地)でペイントされた「スーパーベローチェ98」からは、気品すら感じます!
「この塗装は手作業で複数段階に分けて適用されたもの。2成分のマットベースと、メタリック顔料を強調するための仕上げ用ポリッシュ層の組み合わせで構成された、手の込んだペイントです」(佐々木さん)
車両の基本構成はベースモデルを継承していますから、機能パーツには最高峰の製品群が惜しみなく投入されています。
例えばフロントブレーキはブレンボ製PR16/19ラジアルシリンダーとStylema M4.30キャリパーを装備しています。
当然のことながらリアホイールは片持ち仕様なのですが、注目していただきたいのはスポークホイールの凝った作りです。こうした細部へのこだわりがMVアグスタを唯一無二の存在にしているのでしょう。
世界限定300台である「スーパーベローチェ98」の車両本体価格は419万円(税込)。近日中に発売される予定だそうです!
「LXP ORIOLI」はカジバ「エレファント」へのオマージュ!
続いて佐々木さんが解説してくださったのは、プレミアムなアドベンチャースポーツモデルの「LXP Orioli」です。昨秋に開催されたミラノショー2023(EICMA)で世界初公開された世界限定500台という貴重なモデルです。
「この「LXP Orioli」は、かつてMVアグスタをカジバ社が手がけてダカールラリーに参戦したときのラリーレーサー「エレファント」をオマージュしたカラースキーム&グラフィックを採用しています。
重量わずか57kgの水冷3気筒エンジン(排気量931cc)は124Hp / 10,000rpmを発揮し、車両の乾燥重量は224kg。ラグジュアリーなアドベンチャーをお約束します」(佐々木さん)
発売時期は未定ながらも日本にも導入されるそうで、車両本体価格は430万円(税込)の予定とのことです!
MVアグスタのブースからは、プレミアムかつ極めて貴重な限定モデル2車をご紹介いたしました。両車ともに全世界のライダーが憧れる逸品ですね。購入できる方がうらやましい!