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一般的に「俺、バイクに乗っているだぜ」なんて言うと、ちょっと”ワル”なイメージを持たれてしまうなんてのもよくある話。
それが一昔前なら、さらにそのマイナスイメージたるやいなや…。
まぁ、日本には「カミナリ族」や「暴走族」が存在した時代もあり、そういったレッテルをはられても仕方のないものだ。
では、実際バイク乗り(バイカー、ライダー)はいつから「不良」のレッテルをはられてきたのだろうか。
アメリカのとある田舎町で起きた事件。
1947年7月。アメリカのカリフォルニア州にあるホリスターとう片田舎の町で、AMA(アメリカン・モーターサイクル・アソシエーション)が主催するレースが行われていた。
AMAとは、いわゆるアメリカ国内のバイクレースを取り仕切る団体のこと。ホリスターの町は、この日もレースに興じるバイク乗りたちや観客でにぎわうハズだった。
しかし、招かれざる客としてこの町に突如として現れたのが、戦争から帰還した軍人上がりのバイク乗りたち。彼らはパイロットウエアを着込み、不法に改造したハーレーを走らせ、酒を飲み散らかし、喧嘩をした。平和だったホリスターの町は一夜にして、このバイク乗りたちにグチャグチャにされてしまったのだ。
報道により一般に知られたバイク乗りの悪行。
この事実は、当時の雑誌「LIFE」の表紙を飾った。それが、この写真である。改造されたハーレーに跨り、お世辞にも上品とは言えない格好でビールを飲む男。この雑誌はアメリカ全土で販売され、一般大衆に「バイク乗り=不良」というイメージを持たせた。
そして、「アウトローバイカー」という言葉が生まれたのだ。
その後、AMAは釈明会見でこう弁明した。「99%のバイク乗りは決して悪党ではない」と。
しかし、当のアウトローバイカーたちはその発言に皮肉を込め、自らを「1%er(ワンパーセンター)」と唱えたのであった。
後に、それが彼らアウトローバイカーのアイコンとなっていくのは有名な話である。
そんな感じで、実は随分昔からバイク乗りは不良ってイメージを持たれたんですね。
けど、やはり本当の不良は1%の人たちであって、残りの99%のバイク乗りは、いたって平和的で、ただ単純にバイクを愛してるだけなんです。