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バイクメーカーといえば、日本の4大メーカーをはじめ、アメリカやドイツ、イタリア、イギリス、インドなどのメーカーが有名ですが、ロシア(旧ソビエト)にもバイクメーカーがあるのをご存知でしょうか?
今回は、ロシア唯一のバイクメーカーであり、世界でも珍しくメインモデルがサイドカーのメーカー「Ural(ウラル)」をご紹介いたします。
ウラルの歴史
ウラルは、第二次世界大戦に向けた軍備増強のための国家事業によって1939年に誕生しました。その時代背景としては、ナチスによるヨーロッパ侵略に対抗するため、走破性の高いバイクが必要であると判断したことに由来します。
速やかな自国開発を迫られたロシアは、ドイツのBMW「R71」をスウェーデン経由でを5台密輸し、徹底的に構造解析をしました。また、ナチスの侵略からオートバイ生産拠点を守るため工場をモスクワからウラル山脈のイルビトへ移転しました。これがウラル社の社名の由来であり、この国営オートバイ工場は、ソビエト連邦の崩壊に伴い民営化され、ウラルモト株式会社となりました。
ハーレーもBMWベースに車両開発をしてた!?
これは完璧に余談ですが、当時のBMW製オートバイは本当に性能が良く、あの有名なハーレー・ダビッドソン社も一時期BMWの構造をコピーした水平対向エンジン+シャフトドライブの「XA1000」を米軍に供給していたほどでした。
このことから、ウラルのサイドカーがいかに優れているかもお分かりいただけると思います。
ウラル・サイドカーをご紹介
それでは早速、ウラル・サイドカーの2015年モデルをいくつかご紹介します!
軍事需要に由来するウラルならではのカモフラージュペイントが映える一台。また、2WDかつフューエルインジェクション仕様である点も頼もしい!
- 排気量:749cc
- エンジン形式:OHVの空冷4ストローク(水平対向エンジン)
- 最高出力:41hp / 5,500 rpm
- 最大トルク:57Nm / 4,300 rpm
- トランスミッション:5速
- 乾燥重量:330kg
- 燃料タンク容量:19L
- 予測燃費:13-16km/L
- 価格:1,935,000円(税別)
cTは鮮やかな素焼色(テラコッタ)が魅力の1台。サイドカー部分も他のモデルと違いよりストリートな印象を与えます。
- 排気量:749cc
- エンジン形式:OHVの空冷4ストローク(水平対向エンジン)
- 最高出力:41hp / 5,500 rpm
- 最大トルク:57Nm / 4,300 rpm
- トランスミッション:5速
- 乾燥重量:330kg
- 燃料タンク容量:19L
- 予測燃費:13-16km/L
- 価格:1,570,000円(税別)
18インチホイールとテレスコピックが装備されたM70は、ウラル2015年ラインナップの中でも一番オンロードなモデルといえます。また、シックでヴィンテージな外装が乗り手を選びません。
- 排気量:749cc
- エンジン形式:OHVの空冷4ストローク(水平対向エンジン)
- 最高出力:41hp / 5,500 rpm
- 最大トルク:57Nm / 4,300 rpm
- トランスミッション:5速
- 乾燥重量:322kg
- 燃料タンク容量:21L
- 予測燃費:13-15.7km/L
- 価格:1,935,000円(税別)
ブラピもウラルに乗っている!?
またまた余談ですが、超一流ハリウッドスター ブラッド・ピット氏も2011年の暮れに撮影された写真で、ウラルのサイドカーに乗っていることが確認されています。
(ん!? ナンバー付いてないですね…)
モーターフリークとしても有名なブラッド・ピット氏も認めたウラル製のサイドカー。日本では「ウラル・ジャパン株式会社」が輸入総代理店となっておりますので、気になった方は問い合わせてみてはいかがでしょうか。