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ヨーロッパを拠点として世界中のカスタム文化を洗練し続けるYAMAHAのプロジェクト「Yard Built」のお眼鏡にかなうほどのカスタムショップ「Bunker Custom Motorcycle」。今回はそんな世界屈指のビルダーが在籍するお店のご紹介をしていきます!
Bunker Custom Motorcycleとは?
Bunker Custom Motorcycleはトルコのイスタンブールに根城を築く、「狭く深く」の一点集中型のカスタムショップです。
Mert Uzer とCan Uzer 兄弟が運営しており、彼ら曰く「僕たちが満足するような新世代のバイクがなかったんだ。だから、自分たちで作ってしまうことにした。僕たちは誰よりも熱心にバイクのカスタムについて研究してきたし、カスタマーには僕たちの美的センスに共感して付き合ってほしい」とのこと。
基本的に日本車とイギリス車、特にYAMAHAとTriumphをメインにカスタムしていて、心奪われるような美しいクラシックテイストのものと、未来を見据えるレトロフューチャーテイストの2種類のテイストがあります。
あまり作品数は多くはありませんが、各作品の造形は類を見ない繊細なタッチで仕上げられています。美性と機能性の両立を図る彼らの作品を紹介していきます。
Triumph Bonneville
2014年のT100をベースにした麗しいカフェレーサーです。SRチックなストリートバイクはBunkerによって、とてもマジェスティックなカフェレーサーに変身を遂げました。
薄花色を基調として金の装飾をまぶした配色はジャパニーズテイスト を踏襲していて、とても落ち着いた印象を与えてくれます。
淑やかな印象の反面、カスタムには息をのむほどの熱意が込められています。Predetorマフラーと吸気系をBritish Customから取り寄せ装着し、Hagon製のNitroタイプのリアサスペンションを採用、フロントフォークは若干下げられ、プログレッシブのサスペンションスプリングが追加されています。
オリジナルシートの後部にはアルミ製のハンドメイドのシートカウルが着けられ、サイドカバーにはBunkerの特色であるメッシュが光ります。
とても女性的なラインを描くスムーズなアウトラインですね。幅もタイトに絞められているので街乗りでの快適さは容易に想像できます。
Yard Built YAMAHA XRS 700
例のYard Builtのお題に応えるべく作成したカスタムです。すでに何度か取り上げられているので委細は省きますが、ある意味YAMAHAが認めるカスタムバイクと言えるバイクです。
Super Tenereのフロントホイールを取り入れることで19インチの前足になり、Goldentyre製のGT201ラバーを履かせています。MT-09 Tracerからフォークを拝借し、Renthal製のバーにBiltwell製のグリップを装着、速度計はFZ-07からインストールしています。
シートはスエードを使用しており、タンクカバーやサイドパネル、フェンダー、ラジエーターカバー、そしてシートプレートなどは2mm厚のアルミ板からハンドメイドしたとのことです。
さまざまなヤマハのバイクのキメラの割に、非常にメッセージ性が統一された矛盾のないデザインに仕上がっています。説得力のあるカラーリングからはヤマハへのリスペクトがしっかりと感じられますね。
YAMAHA SR400 War Paint
上品な色味と繊細なディテールデザインが男心をくすぐるSR400カスタムです。ロイヤルブルーと金の装飾、そしてブラウンのシートは王道のカラーミックスですね。非常に丁寧に仕上げられた逸品です。
カスタム内容は以下の通りです。
サブフレームを短縮化して、ループさせた。そこに極小LEDテールライトと新しい革製シートをあつらえた。シングルシートカウル内にはツールキットを内蔵し、タンデム仕様にコンバートすることも可能にした。フロントフェンダーとメッシュパーツが入ったサイドカバーはアルミ製。これらのパーツはすべて、オリジナルのタンクの曲線に意匠を寄せている。
The Bunker brothers soon shortened and looped the subframe and fitted it with small LED taillights and new leather seat. Behind the seat is the small hump of a tool box cover that can be removed to expose the second seat if you have a partner. New aluminum side covers with mesh-backed vents were created along with the new front fender. All this custom work was to compliment the smooth lines around the original stock fuel tank.
特にリアデザインの意匠がとても秀逸ですね。スポーティなドットLEDランプと、細やかなステッチの入ったレザーシートはとても高級感にあふれています。
Janus Custom Kit for YAMAHA MT-25/MT-03
最後を締めくくるのはカスタムコンバージョンキットです。こちらのコンセプトとしては、なかなか敷居が高いカスタムという文化を手軽に体験できる、カスタム文化へのアクセスキーとなるべくして造られたボルトオンタイプの外装キットです。
「Janus 」とはローマ神話で扉の守護神として登場する「ヤーヌス神」のことで、「新しい扉を開こう」というメッセージの由来となっています。
アレンキーとソケットレンチさえあればだれでも換装ができる17ピースのボルトオンアルミボディキットで、約12万円で販売しています。(日本からの購入には別途シッピング費用がかかります)
シートはシングルシートにもタンデムシートにもできるので、心配ご無用ですね!
現代の現行機であるMT-25をあえてレトロフューチャーテイストにすることで、目に見えてカスタムをしたという体験が気軽にできるこのキットは、さまざまなライダーがカスタム文化へとたどり着くための重要な橋渡し役になるのではないでしょうか。
ショップへのアクセスはこちらから!
Bunker Custom Motorcycleのホームページはこちらからアクセスできます。
次世代を担うカスタムショップの一角となった彼らには、これからもいっそうの活躍を期待したいですね。
以上、YAMAHA「Yard Built」のお眼鏡にかなうほどのカスタムショップ「Bunker Custom Motorcycle」のご紹介でした!