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ワイン・ガードナー、フレディ・スペンサーと聞いて「懐かし~!」となる方にとっては刺さるかも。「誰それ!?」となる方からは「意味わかんねぇ!」と叱られそうなカスタム車両……
それが今回ご紹介する「CBR600RR」ベースのネイキッド仕様でございます。
モチーフは80年代のGPレーサー!
MOTO GPが”4ストロークエンジン搭載車”によって争われるようになったのって、何時からでしたっけ? それ以前は、2ストロークの500ccエンジン搭載車こそが最高峰であったわけで…… その頃を今も懐かしむ世代=オッサンというのが確実に存在するのであります。
コチラは1983年のNS500を駆るフレディ・スペンサーであり……
1987年のNSR500を駆るワイン・ガードナー。
今回ご紹介するカスタムバイクは、このバブル真っ盛りの頃に速かったレーサーをモチーフに、「あの頃のバイクはカッコよかったな~」と今も感じるオッサンが制作したのであります。
とは言え、500ccの2ストロークエンジン搭載車(の市販モデル)は今では大変高価ですし、手間もお金も掛かります。そして当然のことではありますが、ストック状態の性能を現行モデルと比較してしまうと…… ちょっと厳しいのであります。
ベース車両は2006年式「CBR600RR」
そこで選ばれたのがコチラ!2006年式のホンダ「CBR600RR」なのです。
本モデルは2005年にモデルチェンジされておりまして、メインフレームを中心に5.6kgの大幅な軽量化を実現。また、重量物を重心位置へ近づけるマスの集中化を図ることで、運動性能の大幅な向上と高い操縦安定性を実現していました。スタイリングには、当時最新の「RC211V」デザインを取り入れられていたのですが……
そのスタイリングを中心に80年代のGPマシンを再現したのが、今回ご紹介するカスタム車両なのであります。
「CBR600RR」で80年代のGPレーサーを再現!
それがコチラ!Deusにビルダーとして所属するオーストラリア人のJames Campbell氏が制作したカスタム車両。しかも、日本のベテランライダーにとっては懐かしい、レーサーレプリカを裸にしただけの、バブル時代のネイキッドスタイルに仕上げてくれているのであります。
ということでレーサーレプリカには不可欠だったフロントのフェアリングは取り外して、アンダーカウルのみを残しています。そのうえで丸型のヘッドライトを装着。小型のウィンカーは今風ですが、良く似合っていますね!
そしてペイントは当然のことながらホンダワークスのトリコロールを採用しています。
このカスタム車両が出色なのは、色塗ってフェアリングを外しただけ、ではない点にあります。モーターサイクルのお尻に並々ならぬコダワリがあるのか、まずサブフレーム(シートレール)を切断したうで自作品を装着しています。
そのうえで、この自作の外装キット(カーボン製を含む)を搭載しているのであります。リアのウィンカーがデカくてフロントとマッチしていないのはご愛敬ですが、この外装キットは売り物になるのではないかと思わせるレベルです。
ということで今回は、2006年式のホンダ「CBR600RR」をベースに、80年代のGPレーサーをモチーフにしたカスタムバイクをご紹介してみました。
制作にあたってジェームスさんは、安くできること、高性能であること、信頼性が高いこと、も重視してベース車両を選んだのだそう。コレは実に斬新。しかも中々の腕前。私達日本のバイカーも見習いたいっすね。