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セルフのガソリンスタンドで給油した後に、うっかり給油口をや給油キャップを閉めずにバイクや車を走らせてしまうことがあります。
ガソリンタンクを開けっ放しにしているとタンク内のガソリンが揮発(自然減少)してしまいますが、どれくらいのガソリンがなくなってしまうのでしょうか?
今回の記事ではガソリンの揮発についてと、ガソリンタンクの開けっ放しの弊害について解説します。
ガソリンタンクを開けっ放しにするとどれくらい揮発するのか
ガソリンは液体ではあるものの、密閉された空間でなければ簡単に揮発し、気体へと変わってしまう燃料です。
そのため車やバイクのように給油タンクのキャップや蓋を閉めずに放置していると、タンク内のガソリンは揮発して気体となりタンク内のガソリン量はどんどん減っていきます。
といっても密閉されていない空間でガソリンがどれくらいなくなるかはその時の気温、保存容器の形状などによっても変化があるため一概にどれくらいの量が揮発するかは断言できません。
ただ、ガソリンを給油する際に給油中にも微量のガソリンが気化して空気中に放出されていることが判明しており、およそ給油量の数パーセントが給油中に揮発していることになります。
それでもコンマ以下のパーセンテージでしょうが、給油時で揮発するくらいですからガソリンタンクを長時間開けっ放しにしているとタンク内のガソリンの2〜3%程度は減ってしまうと考えられるでしょう。
ガソリンタンクの開けっ放しは危険がいっぱい
セルフのスタンドですと自分で給油キャップを開けるので、閉め忘れてそのまま走行してしまうとうっかりがありますがガソリンタンクの開けっ放しは危険なのです。
ガソリンは冒頭でもお伝えしたように揮発性の高い燃料ですから、揮発されたガソリンに静電気などが起きれば火がつき爆発を起こしてしまいます。
また、万が一ガソリンを満タンにしていればタンクから溢れてバイクや車両のボディに付着することがあります。
この場合すぐに拭き取れば問題はありませんが、そのまま気づかず放置していると塗装が溶けて変色を起こし車両を傷つけることにもなるのです。
うっかりで起こりやすいこととはいえ、ガソリンタンクの開けっ放しにいいことはなく危険しかないのです。
ガソリンタンクに水が入ったらどうする?
給油キャップや蓋を閉め忘れた日の天気が晴れであればまだ救いはありますが、万が一雨の日にガソリンタンクの蓋をしていないと雨水が侵入してきます。
もし雨水などがガソリンタンクに入ってきてしまった場合どうなるのでしょうか?
結論からお伝えすると、エンジンが止まったりノッキングの原因に繋がります。
ガソリンと水はそもそも性質が違うので混ざり合うことはなく、分離した状態をキープします。すると、走行中に車両がガソリンを使おうとタンク内の燃料を取り込もうとすれば分離された水が取り込まれますから、燃料として使えずエンジンが停止、よくてノッキングを起こすのです。
水が入った場合の対処法
ガソリンタンク内に水が入ることはガソリンタンクの開けっ放しだけでなく、洗車しているときの水やガソリンタンク内が結露して水分が発生しても起こりえます。
もしエンジンがスタートしにくくなったり、エンストを起こしやすくなったらガソリンタンク内に水が入ったと考えて水抜き剤などを使ってガソリンタンク内の水を取り除いてみましょう。
水抜き剤とはアルコールの一種でガソリンと水を融合させるはたらきのある商品で、いわばガソリンと水の中和剤と思っていただいて問題ありません。
ガソリンタンク内の水が少量であれば水抜き剤でかんたんに対処できますが、水の量が多いと水抜き剤だけでは対処できなくなるので心配であればお近くのメンテナンス工場などに修理依頼をするようにしましょう。
まとめ
ガソリンタンクの蓋やキャップは誰しもうっかり閉め忘れてしまうことがあり、身近な問題でもあります。
しかし開けっ放しにしているとガソリンの量が減るだけでなく爆発や車体トラブルのもとにもなるため閉め忘れないように日頃から注意しないといけません。
給油中は暇になりがちで違うことを考えてしまいますが、危険なものを扱っていることを思い出してうっかりしないように注意するようにしましょう。