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FMW Motorcyclesが製作したカスタムバイクのNIMRODは、ベース車両がBMW R80 GSであることは考えることができないほど、対極にあるデザインに仕上げられています。見た目だけでなく走行性能向上にも工夫がされているこのバイク、FMW Motorcyclesがこだわった部分を見ていきましょう。
シンプルでスタイリッシュに仕上げられたデザイン
こちらが今回紹介するFMW MotorcyclesのNimrodです。ベース車両であるR80 GSの姿をご存知の方であれば、デザインが大きく変更されていることがわかることでしょう。
アルミタンクとレザーシートで全体の基調となるカラーリングが決定づけられています。BMWのバイクを象徴するツインボクサーエンジンの存在感も高いです。
等間隔で為された楕円のようなステッチは、シート全体に柔らかいイメージを持たせることに貢献しています。
純正の状態で装着されていた樹脂製外装部品を装着する代わりに、物づくりというものを強く感じさせるハンドメイドのアルミタンクやブラウンのレザーシートが採用されています。クリアランスを確保してすっきりしたエンジンやリアフェンダー周りにすることで、シンプルでスタイリッシュなバイクへとNimrodを導いているのです。
挑戦的なFMWのロゴをタンクへ採用
アルミタンク表面にある凹凸がカスタムバイクらしさを強く感じさせている点も魅力的ですが、何と言ってもFMWの挑戦的なロゴが大きな注目要素と言えるでしょう。
何が挑戦的かと言いますと、BMWの文字だけFMWに交換しているのです。遠目から見るとBMWの青白のエンブレムでBMWだと感じさせて、近くで見てみたら実はFMWになっていることに気がつくようになっています。
メーカーのエンブレムを残しておいて、自社のプレートやロゴペイントを施すというのはカスタムバイクの常套手段です。その斜め上を攻めたFMWのこのエンブレムは、遊び心や挑戦心を感じさせる要因となっています。
ハンドルレバーはFMW Motorcyclesのオリジナル品が使われています。その他にも、フレーム、マッドガード、シートが同ショップの特別パーツです
左側にのみ装着されたサイドミラー
サイドミラーは左側のみの採用となっています。このアシンメトリーで運転をリスキーなものへと導きそうなスタイルも、カスタムバイクとしてはアリでしょう。もちろん、危ないので実際の乗っているバイクではこういったカスタムはしないようにしてください。
ヘッドライト固定に使われているブラケットにはウインカーライトも装着されており、スペースを有効活用したカスタムになっているという印象です。
スピードメーターにはデイトナ製のものが採用されています。ハンドルバー中央下部にシフトインジケーターらしきものも装着、直線的に並んでいるところがポイント高めです。
性能重視のカスタム
性能向上に影響しない部分のパーツは全て取り除かれているという点もNIMRODの特徴の1つです。
エンジン関係では、コニカルタイプのエアフィルターやDynojet社のジェットキットが採用されており、エンジンスペックをより最大限に活かすための工夫をしていることがわかります。
リアサスペンションにはYAMAHA R6のモノショック・サスペンションを採用、フロントではサスペンションの変更はありませんが、フロントのディスクブレーキをフローティングディスクブレーキ化・大径化しています。日常使いでの性能向上を念頭に考えたカスタム、別の言い方をすればチューニングです。
まとめ
デュアルパーパスタイプのバイクであるBMW R80 GS をカスタムすることで、全くイメージの異なるデザインを持ったバイクへと変貌します。こういうカスタムバイクで林道を走るのも、面白いのではないでしょうか。
FMW Motorcycles
60126 Ancona, Italy