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「ランドクルーザー」といえば、トヨタが誇る世界的な名車である。あらゆる地形でもゆるぎない走破性を見せ、そのエンジン、車体の信頼性は全世界のオーナーたちに熱く支持されている。
ランクル好きによるランクル好きのための専門店
南カリフォルニアにある「スペクター・オフロード」は世界でも珍しいランドクルーザー専門の会社である。
亡きマーブ・スペクター氏が1983年に立ち上げ今は奥さんのケイさん(写真左)がそのあとを継いでいる。二人とも大の日本好きで何度も訪日している。また、当時からランドクルーザーが大好きだったスペクター氏のために、多くのランクルや関連商品を日本から買い付けてきた親友のスティーブ氏(写真右)は、今も彼らのために奔走している。
この会社のすごいところは、初期モデルから最新モデルのランクルまで、すべてのパーツを取り扱っていることだ。そのほとんどが純正パーツでそれで賄われない場合は、アフターマーケットのパーツを用意している。1960年代のランクルのパーツだってここに来ればすべて揃ってしまう。もちろんエンジンまで。内装に至ってはシートを含め専門部署で新車時と同じ状態を完璧に再現してしまう。当然ハンドメイドで一台一台その当時の内装を忠実に再現していく。すべてのランクルの内装を把握しているのだ。
日本でも見られない車両も多数!
こんな会社だから珍しいランクルが何十台も置いてある。日本で昔使用していた消防車はその一つ。地方の消防団から自治体で使用していた本物の消防車まで十台以上置いてある。
また60年代に造られた分割で可動式のフロントガラスを持つピックアップトラックのランクルや、1973年のBAJA1000で優勝したランクル、中にはわずか200台しか生産されなかった日本仕様の1998年式40シリーズ「PX10」の、走行距離わずか54km(新車!)まである。その他にもおそらく日本のランクル通でも知らないようなランクル関連のアメニティグッズが数多く展示されている。専門会社というよりランクルの博物館といってもいいだろう。
ちなみにここのランクル関連パーツや商品は、日本にいる方でも購入可能とのことだ。
頑固一筋、ランドクルーザーだけに情熱を注いでいる。こんな会社って、なぜか嬉しくなってしまう。