【現実的考察】近未来のクルマってどうなってるかを大胆予想!

EVの普及や自動運転の開発、実用化など、クルマはかつてないほどの転換期に来ています。ゆくゆくは運転免許制度自体が廃止され、クルマのあり方も大きく変わっているだろうという予測さえでているほどです。(米国電気電子学会(IEEE)の予測等より)

はたして、未来のクルマはどのようになっているのでしょうか。今回は独自の取り組みが光る3台のコンセプトカーからその展望を探ってみたいと思います。

 

ほとんどのパーツ原料が木材!?軽量スポーツカー「NCV」

自然環境を保ったまま、クルマが存在しつづけるためには、CO2排出低減は欠かせません。EVへの転換もひとつの道ですが、エンジン車のダイナミックな躍動を感じていたいという人も多いのではないでしょうか。

そこで大切になるのが、車体の軽量化です。軽量な素材といえば、FRPやCFRP(カーボン)が代表的ですが、外装やシャーシ以外での使用は稀ですし、自然分解しないというのも問題です。

 

しかし、植物を原料とした新素材「CNF(セルロースナノファイバー)」ならそんな心配は無用です。植物の構成繊維をナノレベルまでほぐし再構成することで、鋼鉄の1/5の軽さで5倍の強度、ガラスの1/50程度という優れた温度変化耐性を誇ります。植物なので、土壌の微生物がきちんと分解してくれるので安心です。

 

環境省が公開した「NCV(ナノ・セルロース・ビークル)」はそんなCNFを活用したコンセプトカー。ボンネットやルーフだけでなくフロア部材といった部品にまでCNFを使用することで、部品レベルでは最大50%、車両全体でも従来の車両に比べ10%超の軽量化を実現しています。

なにより官主導にもかかわらず、ツーシーターのスポーツカーというのも粋です。ただの移動手段ではない、クルマならではの走る楽しさが後世に残ることを予感させてくれます。

 

青色LEDの素材でエネルギー損失を1/10に「AGV」

EVもだんだんと普及してきていますが、最大のネックはバッテリーの持ちと充電時間。最大走行距離を伸ばすだけなら、バッテリー容量を増やすだけで済みますが、それに比例して車体重量が重くなり、充電時間も長くなってしまいます。まだまだ給油してすぐ走り出せるガソリン車と比べると使いづらい部分があることも事実です。

 

AGV(オール GaN ビークル)」はそんなEVの実用性を格段に向上させるアーバン・コンパクト・モビリティです。省電力な青色LEDにも使用されている素材GaN(窒化ガリウム)を半導体材料とした、新方式のインバータやDC-DCコンバータを開発・搭載。エネルギー変換効率を向上させています。エネルギー損失を約1/10にまで低減したほどです。

 

前後輪に装着されているのはロングライフで、空気の充填が不要なエアレスタイヤです。通常であればランフラットタイヤに比べて重くなりがちですが、こちらはAGV専用に新規に開発されたもの。大口径かつトレッド幅をスリム化したことで、走行時に発生するエネルギーロス低減を実現しています。ホイールやサスペンションにはCFRPを採用しており、バネ下重量の低減もぬかりありません。こうした技術革新によって、従来のEVに比べて電費の20%改善を実現しました。

さらに、車体内部で大きなスペースを占めるパワーデバイスの小型化も目指しているといいます。実現すれば、EVのデザイン自由度は飛躍的に向上することでしょう。

 

柔らかボディの相棒モビリティ「Flesby III」

自動運転が当たり前になれば、衝突安全性の基準も大きく見直されることでしょう。FRPや金属といった硬質な外装である必要はもはやなくなるかもしれません。

 

2030年ごろのコンパクトモビリティを想定した「Flesby III(フレスビー3)」は、自動車部品の製造を手掛ける豊田合成による未来のクルマ。同社が得意とするゴムや樹脂の整形技術を活用した柔らかなボディに覆われています。万が一、歩行者と接触したとしてもエアバックのように包み込むことで衝撃を吸収できるようにしているのです。

 

さらに面白いのが、クルマと人間のコミュニケーションにも踏み込んでいること。AIを搭載することで、ユーザーの認識や追従機能をもたせるだけでなく、ダッシュボード上に設置されたディスプレイでクルマ側の感情を表現。あたかもパートナーロボットのように付き合うことができます。

 

車体の変形機構も特筆すべきところ。パートナーとしてユーザーに付き従うときはコンパクトに、ユーザーを乗せて走行する際はホイールベース長めの低く構えたスタイルに、とシーンに応じて最適な車体形状をとることができ、クルマのキャラクター性とユーザビリティを高めています。

 

まとめ:クルマはもっと自由なものになる

いかがでしたか?いずれも素材や省エネ、コミュニケーションとさまざまな方向から未来を見据えた意欲的なモデルばかり。こうしたコンセプトカーを見ていると、将来のクルマは画一的なものになるどころか、多様化が進んでもっと面白くなっていきそうな気がしてきます。

みなさんはどんなクルマの未来を思い描きますか?

NCVプロジェクト

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AGVプロジェクト

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豊田合成株式会社

プレスリリース

石川 順一

石川 順一

理学の博士号をとったものの、趣味が高じてライター稼業に流れてきた変人。やっぱりクルマとバイクにはロマンがあるよね。