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バイクのエクステリアデザインって車ほど安全基準がキツキツでもないので、ビンテージデザインを復刻させて販売することもできちゃうんですよね。
しかも電動バイクに至ってはバッテリーさえ小さくすれば、スペースの関係上デザインの自由度が非常に高く、だからこそ実現できる素晴らしい組み合わせというものがあるようです。
今回皆さまにご紹介するのはジュネーヴのデザイン会社「M.A.D.ギャラリー」発のビンテージ風電動バイク「Avionics VM」です。クールすぎて腰抜かしちゃうかもしれませんよ?
往年の車・飛行機から着想を得たデザイン
信頼性と耐久性を兼ね備えた、ユニークなフォルムが特徴のAvionics VM。
美しい曲線を描くフレームは、驚くほどの強さと耐食性を備えたクロムモリブデン鋼とクロム鋼製で、M.A.D.ギャラリーコレクションのための特別色で仕上げられています。フレームと一体化したサドルは人間工学に基づいて設計されており、リーフ式サスペンションを採用しています。
上品なジャトバ木材でハンドメイドされた各パーツは、Avionics VMの印象に優美な温もりを与えてくれます。フレーム下部のタンクのような木製の収納にはバッテリー、イモビライザー、電子機器が詰め込まれており、クラシックな革ベルトで固定しています。
M.A.D.ギャラリー限定カラーのAvionics VMは合計52台のみ販売され、それぞれシリアルナンバーと証明書が付属します。
スペック
Avionics VMは5kWもの出力のモーターを積んでおり、最大125Nmものトルクをほとんどの回転数域で発揮します。ただ、最高速度は意外にも58㎞/hに抑えられ街乗り専用の設計となっています。というのも、電動バイクの特性上、高速での運用はバッテリーの消費が激しくなってしまうためあえて削ったのだと推測できます。
24Ahのリチウム電池の航続距離はおよそ120kmで、家庭用電源から2、3時間でフル充電できるためアーバンユーズを前提に開発されていることがわかります。
出力を制限する各種市街地モードによって、750W、500W、250Wと出力を選べまるため、爆発的な加速を体験することもゆったりとしたライディングをすることも可能です。
クラシカルに見えつつも、爆発的なパフォーマンスを制御できる足回りにも注目したいです。前後ホイールを飾る8インチのディスクブレーキは制動性バツグン。さらにブレーキシステムには日産リーフと同じくブレーキ時に抵抗を設けることで発電し、電池に充電するというなんとも高性能な機能付き。
ジグザグのトレッドパターンが入った26×3インチのタイヤはオールテレイン仕様で、様々な地形で走りを楽しめます。防水処理も施されているため、見た目に反して雨の日でも心配ご無用!
製作の際の工夫・苦労
アビオニクスの電動自転車をデザインし製造し終わるまで、およそ6か月もの時間がかかりました。最も大変だったのは電子機器の配線や組み込みだったそうですが、生産ライン上での組み立ては最短1週間で完了できるそうです。
各部品はCADのブループリントをベースにCNC機械でカットされ、手作業プロセスへと移ります。
木材と金属はそれぞれ研磨、艶出し、調整、塗油などの工程を経て丁寧に仕上げられ、特に木製部品は天然亜麻仁油を塗ることで、自然な美しさを引き立てつつも天候に対する保護膜として機能します。
まとめ
こちらのAvionics VMの販売価格は送料・税を含まずで19,000USドル、日本円にするとちょうど200万円ほどです。52台限定の生産で、おそらくうち2台は開発者用なのでおおよそ50台ほどの在庫でしょうか。
ビンテージ好きだけどお手入れはめんどくさい!というお金持ちな方で、もし購入を考えられている方は、M.A.D.ギャラリーの公式ホームページからお問い合わせください。