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最近ではすっかり高騰してきた250ccクラス。その傾向はすっかりラインアップの減ってしまった、公道走行可能なオフロードモデルでも例外ではありません。例えば、ホンダ「CRF250L」は50万7,100円、カワサキ「KLX230」は49万5,000円といずれも50万円前後です。こうなってくるとメインのバイクとしてはまだなんとかなるかもしれませんが、セカンドバイクとしてはかなり高め。
そこで目を向けたいのが、ASEAN向けモデルの150ccクラスです。必要十分なパワーとコンパクトな車体で、値段はわずか30万円台。中でも代表的なオフロードモデル、ホンダ「CRF150L」ならクラスを超えた装備が魅力です。
十分なパワーにFI採用
搭載しているエンジンは149cc空冷シングル。最大出力は12.9psと125ccクラスより若干パワフル。それでも250ccクラスと比べると約半分と心もとない印象ですが、122kgという軽量な車体も相まって快調な走りを見せてくれます。さすがに高速ではちょっと心もとない印象になりますが、それでも未舗装路に連れ出して遊ぶ分には十分。むしろアクセルを存分に開けて走れる爽快さが楽しめそうです。
燃料供給にはキャブレターの採用でコストダウンを図っているASEANモデルの中でも珍しい中、近代的なFIを採用。寒い冬場のエンジンスタートだって安定しています。国内モデルではすっかり見なくなったキックも採用されているので、バッテリー上がりのときも安心です。
本格的なオフロード走行にも耐えうる装備の数々
ホイールはフロント21インチ、リア18インチを採用。前が大きめなのは段差の激しいところでも乗り越えやすくする、トレール車ならではのチョイス。その分シート高は約87cmとフルサイズのオフロード車並です。ちょっと背が小さい人につらいところですが、シートはかなり細身ですし、車体自体は軽めなので走り出してしまえば問題ありません。
足回りも本格派。高性能なショーワ製の倒立フォークにニッシン製のキャリパー、さらに制動力を高めるウェーブディスクを採用。もっとも最近の国内モデルでは搭載が多いABSはナシとなっています。ロードではあまりムリはできませんが、そもそもあまり高速域に向けた設計ではないですし、スリップして当たり前なダート走行を考えれば、オフロード勢にはかえってありがたいくらいです。
ツーリングにもオフロード走行に適したCRF150Lはバイク館SOXが販売中。秋の絶景を探しに道なき道の冒険を楽しむには格好の相棒となりそうです。
ホンダ CRF150Lの主要諸元
全長×全幅×全高:2,119×6,793×1,153mm
最低地上高:285mm
シート高:869mm
車両重量:122kg
エンジン型式:空冷4サイクルSOHC単気筒
総排気量:149.15cc
最高出力:12.91ps/8,000rpm
最大トルク:12.43N・m/6,500rpm
変速機:5速マニュアル
燃料タンク容量:7.2L
タイヤサイズ:前 2.75-21 / 後 4.10-18
価格:34万9,000円(税込)