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穏やかな季節になるとバイクの魅力にひかれて二輪免許を取得しに多くの方がいらっしゃいます。
新人のライダーはバイクに乗れるようになる喜びとともに、乗りたいバイクを検討していると「気筒数ってなに?」と疑問にお持ちになられる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事ではバイク初心者にありがちな気筒数の違いについてお伝えしたあとに、メリット・デメリットについて解説していきます。
エンジンには種類がある?どう違う?
バイクのカタログやメーカーのホームページをみていると、バイクのスペック欄にエンジンの種類(気筒数)というものをよく見かけますよね。バイクのスペック表ですと排気量や燃費などが目につきやすくイメージしやすいですが、気筒数と聞くと具体的にどのようなものなのかイメージしにくいのではないでしょうか。
気筒数とは円状の穴の数のことを指しておりシリンダーの数が増えるごとに名称も変わってきます。たとえばシリンダーの数がひとつですと単気筒、シリンダーがふたつあるものは2気筒、そしてシリンダーが四つあるものは4気筒と呼ばれます。
シリンダーとはエンジンの動力を得るために必要なパーツのことで、シリンダー内でガソリンなどの燃料を爆発させることによりエンジンに動力が伝わっていきます。
つまり、シリンダーがひとつ増えると動力を伝える機構が増えますので、シリンダーが二つであれば最高速度も二倍にアップできます(なお単純に二倍にはなりませんので注意してください)。
日本で発売されているバイクですが単気筒のバイクから4気筒のバイクまで幅広く取り扱われていますが、具体的には単気筒のバイクは主に原付や250ccクラスから400ccクラスの一部のバイクに搭載されており、2気筒以降のバイクはほぼ中型から大型のバイクに限られます。
単気筒のバイクで代表的なものとしてホンダのカブシリーズ、2気筒のバイクではカワサキのNINJA400、そして4気筒はホンダのCB400があげられます。
教習所ではCB400が教習車としてよく使用されており、教習所でCB400を運転されていることもありますので4気筒バイクがどんな乗り心地なのかはイメージつきやすいのではないでしょうか。
気筒数別メリット・デメリット一覧
気筒数の違いはエンジン内に動力を得させるための穴の数の違いであるとお伝えしましたが、具体的に気筒数が違うとどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
単気筒、2気筒、4気筒の各バイク別にご紹介していきますので、バイクを新しくご購入をご検討の場合はひとつの資料としてご覧になられてくださいね。
単気筒エンジン
単気筒エンジンはシリンダーがひとつのバイクで、主に原付に搭載されています。
そのため基本的に単気筒バイクはグングンとスピードが出るバイクではなく、どちらかというと街の中をゆったりと乗ってドライブを楽しむバイクといえます。
原付に乗ったことがある人であればご存知でしょうが、ホンダのカブシリーズは燃費がいいことで有名で一回の給油でしばらく走っても再給油の手間が少ないのが特徴です。
カブシリーズのバイクをはじめ単気筒バイクは全体的に燃費がよく、その理由はシリンダーがひとつしかなくエンジン内で動力を得るためのガソリンの消費量も少なくなります。
燃費がよく長距離をゆっくり走れるのが単気筒バイクのいいところですが、シリンダーの数が少ないので高速での走行が難しいデメリットもあわせもっています。
高速道路を頻繁に利用する人には向いていないバイクといえますので、バイクをどのようなシーンで使用されるのかはっきりとしたビジョンがあるのであれば気筒数でフィルターをかけるようにするとよいでしょう。
2気筒エンジン
2気筒エンジンとは、シリンダーがふたつあるエンジンのことを指します。単気筒エンジンのシリンダーの数がふたつになったため、最高速度も単気筒よりもグッと出ますので高速道路の走行も楽しくなります。
2気筒エンジンのバイクは中型バイクから大型バイクまで幅広いバイクに搭載されていますので、自分でメンテナンスや手入れもしやすく、調べれば情報も出てきやすいのがメリットといえます。
走行性能も単気筒と比べるとスピードも出しやすいうえに、信号待ちからのスタートしてどんどんスピードを出すことにも長けているオールマイティなバイクです。
ただし、2気筒エンジンにもデメリットがありシリンダーがふたつあるだけですので運転中の振動が大きくなりがちで、長時間の運転ですと疲れやすいところがあります。
4気筒エンジン
4気筒エンジンとはシリンダー数が四つあるエンジンを指します。
国内のバイクメーカーの中型から大型のバイクの半分程度は4気筒バイクで開発されており、ガンガンとスピードを出したい人、力強い走りをしたいライダーたちから多くの支持を受けています。
シリンダーが増えたことで高速走行時でも振動が少なく、長時間乗り続けていても疲労感が少ないのが特徴です。
ただシリンダー数が増えたことにより使用する燃料の量も一気に増えますので、燃費が悪くタイミングによっては給油を頻繁にしなければいけません。
また、4気筒エンジンを搭載しているバイクは機構が複雑であることもありセルフメンテナンスがしにくく、自分でバイクをいじりたい人にはあまり向いていません。
もし4気筒バイクを自分でカスタムしたい場合は事前にしっかりとバイクの構造など知識をつけておかないと、取り返しのつかないことにもなりますので注意が必要です。
まとめ
いかがでしたか?
気筒数が変わればバイクの走行性能や乗り心地も変わってきます。
そのためどのようなシーンで乗るのか、どの程度のスピードで運転したいかによって気筒数を選ぶようにしないと満足しにくいバイクライフを送ることになります。
失敗しないためにも、バイク選びをする際はぜひしっかりとビジョンを固めてからバイクを選んでくださいね。