ドゥカティはモトGPやSBKなどの最高峰レーシングテクノロジーを公道モデルにフィードバックすることで知られており、そのハイパフォーマンスモデル群は極めて高く評価されています。

ですがイタリアンメーカーらしく、公道を速くかつお洒落に楽しむためのモデルも長らく市販されています。それがドゥカティ「モンスター」です。その「モンスター」の発売30周年を記念した限定モデルが発売されましたので、初代「モンスター」を振り返りつつ、ご紹介しましょう！

1993年に発売された初代「モンスター」

こちらのモデルが初代「モンスター」で、発売開始は1993年です。今となっては何の変哲もないネイキッドモデルですが、それは多くのフォロワーを生み出したからです。

「モンスター」は二輪車史上で最もコピーされたバイクの 1 つである

とドゥカティ自身が後に語っています。

ネイキッドバイクのスタンダードを確立した「モンスター」は、ドゥカティが誇るスーパーバイク「851/888」シリーズのトレリス フレームや、スーパースポーツシリーズの 904cc 空油冷エンジンなど、ドゥカティが誇る精巧なコンポーネントを組み合わせて生み出されています。

搭載されているのはドゥカティが誇る空油冷L型2気筒エンジン。総排気量は904ccで、最高出力は56.3kW / 7,000rpm。そのエンジンを支えるのは、これまたドゥカティが誇る美しいスチール製トレリスフレームです。

足回りはショーワ製の倒立フォーク&ショーワ製リヤモノショックの組み合わせ。前ブレーキは320mm径のダブルフローティングディスクを備えています。ホイールベースは1,430mm、シート高は770mm。車両重量(乾燥時)は185kgと軽量コンパクトであり、ネイキッドモデルながらも充分なパフォーマンスを持っていました。

それでも「モンスター」の魅力といえば、そのシンプルかつモダンでスタイリッシュなエクステリアにあります。このエクステリアが多くのファンを惹きつけ、モデルチェンジを繰り返しながら累計35万台以上が販売され、現在もシリーズとして継続されています。

発売30周年を記念したモデル「モンスター30周年記念」限定モデル

そしてこちらが今回発売された「モンスター30周年記念」限定モデルです。公式サイトの英語表記では「MONSTER 30° ANNIVERSARIO」です。

当然のことながらベースとなったのは現行の「モンスター」です。

ですので、搭載されているエンジンは総排気量937ccのテスタストレッタ11°水冷V型2気筒エンジンで、最高出力は82kW / 9,250rpm。初代「モンスター」からの変化として、空冷から水冷へと進化し、最高出力も大幅に向上しています。

美しいスチール製トレリスフレームを採用していた初代とは異なり、現行モデルではアルミ製のフロントフレームとサブフレームの組み合わせが採用されています。このアルミ製フロントフレームは「パニガーレV4」と同様の思想で設計され、重量は約3kgと非常に軽量です。

美しいトレリスフレームも捨てがたいですが、「モンスター」は時代とともに進化を遂げているのです。

「モンスター30周年記念」限定モデルの特徴としては、赤・白・緑の美しいトリコロールカラーが挙げられます。スポーツライダーシートには誇らしげに「30 ANNIVERSARIO」のロゴが刻まれています。

マフラーはストリート仕様のテルミニョーニ製スリップオンが搭載され、鍛造アルミホイールも装備されており、標準仕様より1.86kg軽量です。

フロントフォークには、標準仕様の「モンスター」よりも0.6kg軽量なフルアジャスタブル・オーリンズ製サスペンションが装備されています。前後カーボンフェンダーの採用と組み合わさって、車両重量は標準仕様の「モンスター」よりも2kg軽い164kgにまで軽量化されています。

「モンスター30周年記念」限定モデルは日本でも発売される！

というわけで、「モンスター30周年記念」限定モデルは特別な外装と軽量化により、一層の魅力が増していることがわかります。価格については未公開ですが、既にドゥカティジャパンの公式サイトに掲載されていますので、日本でも発売されることでしょう。

世界限定500台とのことですから、ご興味をお持ちの方は是非正規販売店にお問い合わせいただくか、お早めにご検討ください！

「モンスター30周年記念」限定モデルのスペック