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EICMA2023(ミラノショー)では、数々の新型モデルやコンセプトモデルが世界初公開されましたが、パーツメーカーも力を注いでいます!そこで今回は、ブレンボが発表したモーターサイクル用の3つのブレーキパーツをご紹介いたします。
「GP4-MotoGP」にはMotoGPのテクノロジーが投入された!
まず初めにご紹介するのは、「GP4-MotoGP」です。これはブレンボが自ら「MotoGP技術を駆使した究極のロード向けブレーキキャリパー」と自負するモデルで、GP4シリーズの最新モデルです。
一目でわかる特徴は、ボディの外側と新しいレーシングピストンに取り付けられたベンチレーション用のフィンです。これにより、ブレーキシステムの熱交換が促進され、冷却効率が向上します。走行風だけでなく、ブレーキディスクとホイールの回転が生む空気の動きも冷却に活かせます。
「GP4-MotoGP」は、MotoGP(ロードレース世界選手権)やSBK(スーパーバイク世界選手権)レーサー向けのブレンボ製キャリパーと同じく、モノブロック設計のキャリパーで、アルミ削り出しボディを採用しています。鋳造品と比べ、過酷な走行環境でも高い安定性を発揮し、耐久性を損なわずにブレーキシステム全体の性能を向上させることができます。
フロント部の補強リブは4本のアルミ製ピストンを取り囲み、システムの剛性を最大限に高めています。また、ニッケルコーティングによる表面処理は、明るく滑らかな外観を生み出すだけでなく、高温環境でも強さと性能を維持します。その結果、耐久性、耐摩耗性、ロードでの最適性能が確保され、満足感のある走りを提供します。
「HYPURE」は”一つ上”の走りを提供する!
次にご紹介するのは、「HYPURE」です。このブレーキキャリパーは左右非対称の特徴的なデザインを採用しており、従来品と比べて10%の軽量化を実現しています。製品名の「HYPURE」は、「HYPER(超)」と「PURE(純粋)」を組み合わせたものです。
いぶし銀のすっきりとした合理的なフォルムが特徴で、非対称デザインはこれまでの常識を打ち破る魅力を放っています。
技術的には、特許取得設計に基づく独自のスプリング・パッド・ピンシステムと、キャリパーとパッド間の特別な軸受面が、残留トルクを最小限に抑え、高性能かつ環境に優しい製品となっています。
軽量化に加えて高い熱伝導性も備えており、安定した制動性能を提供します。これにより、「HYPURE」はライダーに自信を与え、限界を超えた走りを可能にします。
「16RCSコルサコルタRR」にもMotoGPテクノロジーを投入!
最後にご紹介するのは、クラッチマスターシリンダーの新製品「16RCSコルサコルタRR」です。このクラッチマスターシリンダーは、「RCSコルサコルタRR」シリーズのオリジナルスタイル特性を継承しており、ブレーキマスターシリンダーと組み合わせることでデザインが統一されます。
メインボディは機械加工され、ブラック硬質アルマイトコーティングが施されています。これにより、ボディの耐摩耗性とコンポーネントのスムーズな動きが保証されます。フローティングピストンとシールもMotoGP用と同様の仕様です。
広範な高性能バイクに向けて開発された「16RCSコルサコルタRR」クラッチマスターシリンダーは、16mm径フローティングピストンを備えており、大排気量モデルや高性能モデルに対応できます。
アイドルストロークはレース用と同様に、あらかじめ最小値に設定されており、使用時の高精度を実現しています。
現行のクラッチマスターシリンダーを「16RCSコルサコルタRR」に交換するだけで、ブレーキシステムのパフォーマンスを一気に向上させることが可能です。この製品は2024年3月に付属品がセットになったキットとして発売予定です。ブレーキの強化に興味のある方は、ぜひ楽しみにお待ちください!