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街中でピザの宅配バイクをよく見かけますが、たまにノーヘルで走行しているバイクを見かけたことはありませんか?
「バイクでノーヘルなんてけしからん」と思われるかもしれませんが、実はジャイロキャノピーなどのバイクは、例外的にノーヘルでも走っていいと認められているのです。
今回の記事ではなぜノーヘルでバイクが走れるのか、またホンダ「ジャイロキャノピー」について解説をしていきます。
そもそもノーヘルでバイク乗るのって違法でしょ?
運転免許を持っている方であればご存知でしょうが、バイクで道を走る場合、原則としてヘルメットを着用して運転をしなければいけません。
ヘルメットを着用しなければならない理由は道路交通法の第七十一条の四に規定されているためです。
道路交通法第七十一条の四では大型自動二輪車又は普通自動二輪車、そして原動機付自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶらないで運転してはならないと記載されており、街で見かけるバイクはこれらに当てはまるためヘルメットが必須といえます。
しかしピザ屋などの宅配バイクはたまにノーヘルで走っていますが、実はピザ屋などのバイクはよくよく見ると三輪バイク「ジャイロキャノピー」のミニカーカスタムであり、二輪車の規定に当てはまらないためヘルメットの着用義務がないのです。
三輪バイクにヘルメットがいらない理由
道路交通法においてヘルメットの着用義務があるのは大型自動二輪車、普通自動二輪車、そして原動機付自転車の三種類だけのため三輪バイクにヘルメットは必要ありません。
見た目こそバイクに見えますし、わかりやすく三輪バイクとお伝えしていますが正確にはタイヤが三つあるバイクは実はバイクではなく「ミニカー」という種類に分類されます。
ミニカーとは排気量が50cc以下で原動機の出力が0.6kW以下、そしてトレッド(タイヤの溝)が500mm以上のタイヤを三輪以上備えた自動車のことで、ジャンルとしては四輪車と同じ自動車に分類されるのです。
そのため原付のように二段階右折をする必要もなく、そしてヘルメットも必要ではないのでノーヘルで運転ができます。
ただ、普通自動車に分類されるため原付の運転免許では走行できず、普通自動車運転免許以上が必要なため注意が必要な車両でもあるのです。
ジャイロキャノピーってどんなもの?
ジャイロキャノピーとはホンダが手がける三輪原付のことで、主に飲食店の配達サービスに使われたり、社用車的なポジションにいたりします。
ジャイロキャノピーはバイクに屋根がついたもののほかに、ジャイロXというジャイロキャノピーの屋根なしバージョンも展開されています。
ジャイロキャノピーと普通のバイクとの違いは屋根があるか、またはタイヤが3つあるくらいで、性能も普通の原付とそこまでかけ離れているというわけではありません。
しかしジャイロキャノピーは屋根があること、またタイヤが3つあるためミニカーとしてカスタマイズがしやすい車種であり、トレッドが500mm以上のタイヤに変更してあげるだけでノーヘルでジャイロキャノピーを運転できるようになるのです。
これがノーヘルでバイク(ジャイロキャノピー)を運転できている秘密なのです。
ノーヘルで乗れるバイクはジャイロキャノピーだけではない
ジャイロキャノピーやジャイロXは今でも新しいタイプを展開している現行車種ですので、ノーヘルでバイクに乗りたい方はジャイロキャノピーなどを購入すれば簡単にノーヘルでバイクを走行することができます。
ただ、キャノピーは人によってはデザインが好ましく思えなかったり、ピザ屋のイメージが強すぎてイヤという方も少なくありませんが、ノーヘルでバイクに乗れるのはジャイロキャノピーなどだけではありません。
ちょっとした工夫をするだけでノーヘルでバイクに乗れるようにすることができるのです。もちろん、恐ろしいぐらいに危険なので推奨はいたしませんが。
ミニカーにカスタマイズする
ジャイロキャノピーなどは原付と似たスペックとお伝えしましたが、ジャイロキャノピーだけでなく他の原付をカスタマイズして所定の申請をするとノーヘルで走れるようになります。
ミニカーとはそもそも排気量が50cc以下で原動機の出力が0.6kW以下、そしてトレッドが500mm以上のタイヤを三輪以上あればミニカーとして登録できるので、カスタムの知識があればお気に入りの原付バイクをミニカー(自動車化)にすることが可能です。
ジャイロキャノピーの場合は屋根がついていますが、ミニカー登録に屋根は必要ではないので上記の条件を満たせばミニカーになったバイクをノーヘルで運転できるようになります。
もちろんカスタムにはそれなりの知識が必要ですが、通常のバイクとは一味違う走行ができるようになるのですから勉強は必須でしょう。
まとめ
ジャイロキャノピーなどのバイクに見えるミニカーはノーヘルで道を走れるだけでなく、安定性や二段階右折が不要になるため、よくあるバイクと比べると快適性がグッとあがります。ヘルメットはちゃんと着けつつも、利便性とコスパのために乗るというのも手なのではないでしょうか。