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来年の2023年に創立120周年を迎えるハーレー・ダビッドソン。最近では新型のレボリューションマックスエンジンをはじめ、新型モデルも続々登場していますね。そこで、100年以上の歴史が生み出した歴代の銘エンジンを2分でサラッとご紹介いたします!
ちなみに、ハーレー・ダビッドソン社の歴史については「ハーレー乗り必見!2分で学ぶハーレー・ダビッドソンの歴史」をご参照ください。
https://forride.jp/motorcycle/harley-davidson-history
ハーレーの歴代エンジン
1903年に単気筒モデルのFヘッドが誕生。そして、6年後の1909年に初のV-Twinモデルが開発されました。
こちらの2つは100年以上も前のバイクということもあり、現在では入手困難な上に玉数も少ないので割愛させていただきます。
フラットヘッド <1929〜1973年>
別名”サイドバルブ”とも呼ばれるこのエンジンは基本設計が一番古く、1929〜73年の44年間も製造され、軍用バイクやサービカー※にも採用されたエンジンです。
※サービカー:警察の交通取締や消防、郵便などの配達用などにも使われた後2輪のトライク
ナックルヘッド <1936〜1947年>
ビンテージエンジンの中では最も人気の高いナックルヘッド。名前の由来は、ロッカーカバーが拳の形状に似ていることから、この愛称が付けられました。
高速化の時代に生まれた、ハーレー初となるOHVエンジンです。
パンヘッド <1948〜1965年>
油圧制御のハイドロリックタペットとアルミ製のヘッドが採用されたパンヘッド。ロッカーカバーの形状がパン(鍋)に似ていることからこのネーミングが付きました。
ショベルヘッド <1966〜1985年>
1957年にスポーツスター用に開発されていましたが、1966年にはビッグツイン用としてデビュー。愛称の由来は諸説ありますが、ヘッドが石油採掘用の「ショベル」のアームに似ていたからとされています。
なお、スポーツスター用のショベルヘッドは、ロッカーカバーが鉄製であることから”アイアン”の愛称で親しまれています。
エボリューション <1984〜1999年>
冷却性・軽量化・メンテナンス性が向上した通称”エボ”。愛称は定着しませんでしたが”ブロックヘッド”などとも呼ばれていました。初代は4速ミッションが採用されていましたが、後に5速化されることに。
ちなみにスポーツスターもショベルヘッド(アイアン)からエボリューションエンジンへと進化しました。
ツインカム <1999〜2017年>
“ファットヘッド”とも呼ばれるツインカムは、カムシャフトの2本化で性能アップが図られたエンジン。排ガス規制により、途中でキャブレターからインジェクションに変更されました。
ミルウォーキーエイト <2017〜現在>
現行モデルに採用されているミルウォーキーエイトは、107cui、114cui、117cuiの3タイプが存在します。
また、ミルウォーキーエイトから再びカムシャフトが一本化され、エンジンにオイルライン構造を設けることで、油冷としての効果を発揮します。
レボリューションマックス <2021〜現在>
ミルウォーキーエイトと同様に、現行モデルに使われている最新の新型エンジン。ハーレーの伝統ともいえる45度Vツインから60度へと変更され、水冷方式が採用されています。
※レボリューションエンジンとレボリューションXは割愛
時代に合わせて進化し続けるHDエンジン
フラットヘッドからショベルヘッドまでのエンジン形状は、フィンの造形などといったデザインがクラシカルでかっこいいですね。エボあたりから工業的でモダンなデザインへと変わり、徐々にシンプルな造形に変化していることがわかります。
エンジン性能や排気量、燃費性能の向上を目的に、時代ごとのニーズに合わせているわけですから、当然の進化と言えましょう。
ミルウォーキーエイトやレボリューションマックスが出たばかりではありますが、次はどんなエンジンが登場するのか、いちハーレーファンとしてすでに楽しみです!