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カワサキのバイクと言えば、「LIME GREEN」。
グリーンは不運の象徴として知られた色で、1968年に活躍したレースマシンA1Rの車体に使用され、挑戦者としてのカワサキの意思を伝えるものでした。
独自の技術を追求し、速さを求めて走る!
A7RS(1969)は、250ccのA1Rをベースにしたモデル。エンジンのボアを63mmに拡大し、最高出力53hp / 9,500rpmを誇り、1968年のGP350クラスで優勝をしています。
H1R(1969)は、2ストローク3気筒のエンジンを搭載したマッハⅢをベースにしたモデル。乾式のクラッチと大経口のキャブレターを装備し、世界GPの500クラスでは年間ランキング2位を獲得しています。
天才ライダーが証明!「GP250」と「GP350」を制覇する!
KR250(1979)は先進的なデザインで注目され、ロータリーバルブと逆回転の2軸クランクを搭載した直列ツインエンジンが特徴のモデル。小型で軽量のフレームとユニトラックサスペンションによって、世界選手権で72勝、8回のタイトルを獲得しています。1978〜1982年の間に、「GP250」と「GP350」のレースをほぼ独占の状態に。
「KR500」は、レースの最高峰クラスの「GP500」クラスに参戦したモデル。アルミニウム製のセミモノコックフレームにスクエアフォーレイアウトのエンジンを搭載。
しかしその後、1982年末にはGPレースから撤退となります。
20年ぶり?!2004年の日本GPで3位入賞の実力ここにあり!
20020年「Ninja ZX-RR」は、20年ぶりにMotoGPクラスに参戦。2004年には3位に入賞し、2007年のレースでは2位で表彰台を獲得しています。(写真は、2008年 Ninja ZX-RR)
スピードとラップタイムの追求で始まるグランプリレーサーとしてのカワサキから、1970年代には速さだけでなく耐久性も証明できる強さを放ちます。そして、1970〜1980年代にかけて北米や欧州のレースに参戦し、世界各国で「グリーンモンスター」と呼ばれるまでの実力を誇りました。
誰も成し遂げたことのない新たな技術、常識にとらわれず、失敗を恐れず、自らの考えた道を進むことが「カワサキの使命」とされています。
いつまでも変わらない価値が、この「LIME GREEN」に込められた誇りであり証なのでした。