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様々な理由から、長期間バイクに乗れなくなってしまう事ってありますよね。例えば、免停になってしまって暫くバイクに乗る事ができないとか、病気やケガなどもあります。また、女性ライダーなら妊娠中はバイクには乗れません。
でも、時期がきたら乗るから手放す事なんてできない!しかし、その間ずっと放置しておくのはとっても危険です。バイクは乗らないでいると必ず傷みます。
では、どれくらいの期間乗らないと傷むの?ここだけの話、何日間放置して大丈夫なの?
今回は、乗らないバイクが傷む原因や、どのくらいの期間で傷みがでてくるのか。それを防ぐ為にはどうしたら良いのかを記事にしました。
バイクが傷む原因①:【酸化】
ガソリンは空気に触れると劣化が早まり、ガソリンに含まれる「アルケン」という物質が酸化する事により、酢酸やギ酸といった物質に変化して揮発成分が抜けてしまったりします。
劣化したガソリンは緑色に変化し、ドロドロになり最終的に固まってしまいます。ドロドロの状態のガソリンを使用すると最悪の場合エンジンが故障してしまう事となります。
キャブレター式のバイクであると更に危険。キャブレターはガソリンと空気を混ぜる役割をしているので、ガソリンと空気が触れやすい構造になっているのでキャブレター内のガソリンは、ガソリンタンクよりも早く劣化、酸化するので注意が必要です。
インジェクションバイクは、別の方法で空気とガソリンの混合をしているので、キャブレターのバイクよりは劣化や酸化は急ではありません。
しかし、ガソリンタンク内のガソリンの寿命は概ね半年ほどとです。ガソリンタンクには空気も含まれているのと、揮発性の高い成分が隙間から少しづつ抜けて出ているからです。
バイクが傷む原因②:【湿気・結露】
金属は水分に触れる事により酸化します。雨などで直接濡れなくても湿気でサビてしまいます。チェーンやブレーキディスク、フロントフォークのインナーチューブ、ブレーキやクラッチのワイヤーなどなど。バイクにはサビてしまうパーツがたくさあるので、長く放置する場合は注油などの処置が必要となってくるでしょう。
また、ガソリンタンクの内部も錆びてしまうので要注意です。ガソリンが満タンでも多少の隙間があるので、その隙間から結露が発生し、その水分が動かないガソリンタンクの同じ部分に常に接しているので、そこから錆びが発生します。
バイクが傷む原因③:【ゴム部分の劣化】
パーツのゴム部分は、太陽の光や空気に触れる事で劣化します。いわゆる「ひび割れ」が起きてしまいます。
ゴムと言うとやはりタイヤです。タイヤの劣化を防ぐ方法は走る事が一番良いのですが今回の前提としてバイクに乗れないので、劣化は避けられません。高温多湿をなるべく避けて、紫外線の当たらない場所に置くこと。
タイヤの寿命は3年と言われていますが、保管状態によっても変わってくるので要注意です。
バイクが傷む原因④:【バッテリーの劣化】
バッテリーは、バイクを動かさない状態であっても少しづつ放電をしています。バイクを走らせていれば充電されていくので良いですが、放置した状態だと充電されずに放電されてしまいます。
75%まで電圧が低下してしまうと、その後もバッテリー上がりを頻繁に起こしてしまうようになるのでバッテリー交換という事になってしまうでしょう。
バッテリーの放電はバイクからバッテリーを外しておく事で防げますが、それでも2~3か月に一度くらいはバッテリーを充電することをおすすめします。
放置できる日数は?
一般的に、ディスクブレーキが錆びてくるのが1週間程度だと言われています。1か月ほど経過すると、外装にも錆び部分が目立つようになり、タイヤの空気も抜けはじめます。2か月経過するとガソリンタンクのガソリンの腐食が始まりエンジンオイルも劣化。
3か月ほどでタイヤが劣化し、他のゴム部分もひび割れが起こってくる。ガソリンは保管状態にもよって消費期限が変動しますが、比較的早く見積もって、6か月でガソリンタンクのガソリンが完全に腐食。となると、7日以上は放置しない方が賢明、180日以上の放置は致死だという事でしょう。
最後に
バイクの保存状態や保管場所によって大きく違いは出てくると思いますが、目安として考えてもらえれば良いと思います。
放置する時間が長ければ長いほど回復に時間とお金がかかってくるので、早めに対処しておく事をおすすめします。