この記事の目次
近代では自動車やバイクの発展によって移動手段も多様化し、電車やバスなど公共交通機関を使わなくても遠くへ出かけられるようになりました。
しかし自動車やバイクが発展すると道路には多くの車輌が行き交い、そしてどんなに注意をしていても交通事故は起きてしまいます。
交通事故ときくと「過失割合は2割だった」や「過失はゼロで済んだ」など話を聞きますが、事故にあったことがないと「過失割合ってなに?」と疑問に思われるでしょう。
そこで今回はバイクにも起こりうる交通事故における過失割合について詳細を解説していきます。
過失割合とはどのようなものなのか
過失割合とは主に交通事故を起こした際に重要となる指標のことをさします。
読んで字のごとく、過失割合とは「過失がどれぐらいあるのか」の比率なのですが、具体的にお伝えすると交通事故は車輌と人、もしくは車輌と車輌の接触によって発生します。
すると交通事故が起きると、車輌は損傷しますから修理をしなければいけません。
修理をするには修理工場に依頼して修理してもらいますから修理費用がかかり、また基本的に修理費用は車輌を所有している本人が支払います。
そうなると、たとえば交通ルールを守って運転していた車輌に、信号無視で突っ込んできた車輌によって自分の車輌を損傷させられたのに、さらには自分で修理費用を出すのは酷な話ですよね。
そのため起きた交通事故は誰が起こしたかや誰の不注意が事故に大きく関係しているのかにあわせて事故の相手方から修理費用を請求できるのです。
この修理費用は全額を相手に請求できることもあれば一定の修理費用までしか請求できない場合があり、その請求できる金額の計算に先ほどの事故の内容(過失)の軽重(比率)によって変わるのです。
過失割合はどう決まる?
過失割合は傷ついた自車の修理や相手に請求できる慰謝料にも影響するため、事故にあった当事者には大変重要な内容です。
たとえばあなたが信号のない通常の道路をバイクで直進していたときに、対向車線から右折してきた車輌にぶつけられたと仮定します。
この場合、事故の主な原因は対向車線から右折してきた相手ドライバーがあなたのバイクに気づかず突っ込んできたことが原因ですので不注意の度合いは相手ドライバーが大きくなります。
そのため、このようなケースの過失割合はあなたが過失1、相手ドライバーが9の割合で決定されることが多いです。
ちなみにあなたは交通ルールに従って直進していただけですのでなんら過失はないように考えられますが、あなたの車輌が動いていた場合、あなたにも事故が起きないように相手車輌から回避する義務が発生し、この義務違反によって過失1としてカウントされる場合があるのです。
過失割合が決定したらあとは修理費用がいくらになったのかで請求金額が決定されます。
ここではあなたのバイクの修理費用20万円と見積もられた場合は、相手の過失は9割ですので修理費用の20万円の90%である18万円は相手ドライバー(相手の保険会社)が支払ってくれます。
相手車輌の修理費用はあなたが支払う
そして相手の車輌もあなたのバイクに突っ込んだことで車輌を損傷していますから修理をすることになり、相手車輌の修理費用が50万円と見積もられたら、あなたの過失は1割ですので相手車輌の修理費用50万円の10%である5万円を相手に支払うことになります。
事故を起こした割合は相手が大きいのになぜ過失割合が少ないあなたが相手の修理費用を負担しなくてはならないのかと気分を害することもありますが、事故が起きないように回避できなかったことも事故に影響していますので仕方ありません。
なお相手に支払う修理費用はあなたが保険に加入さえしていれば保険会社が支払ってくれますので、実質あなたに経済的ダメージが発生しませんのでご安心ください。
ちなみにこの保険は任意保険だけであって強制保険である自賠責保険からは修理費用は支払われないので注意が必要です。
過失割合は事故の内容で決まる
このように過失割合がどれぐらいあって、相手の割合はどれぐらいになるかによってあなたの手元に入ってくる事故のお金は変わってしまいます。
過失の割合は交通事故を起こした主な原因になっているのかや運転をしていた際の不注意によって比率のバランスが変わるのですが、比率の決まり方も事故の態様によって細かく決まりますので一概に「この事故は過失割合はこう」と定型化されてはいないのです。
なお過失割合の数値に影響する行為はいくつか例として紹介されていますので、過失割合に悪影響をおよぼす行為が知りたい場合はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?
過失割合は事故の当事者にとっては大変重要な数値で、あなたの車輌の修理費用やもらえる慰謝料にも影響するのです。
過失割合も大切ですがそもそも事故が起きないように安全運転することが大切ですので、事故が起きないよう安全運転に気をつけてくださいね。