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先日ホンダが、「スーパーカブ」の誕生60周年を記念して特別なカラーリングを施した「スーパーカブ50・60周年アニバーサリー」と「スーパーカブ110・60周年アニバーサリー」を発売する、と発表しましたね!
そこで今回は、このアニバーサリーモデルがモチーフにしたという「ナイセスト・ピープル・キャンペーン」についてご紹介してみましょう!
スーパーカブ・60周年アニバーサリーモデルが発売!
さて、コチラが今回発表されたホンダが世界に誇る「スーパーカブ50・60周年アニバーサリー」。110ccにも同じように仕上げられた「スーパーカブ110・60周年アニバーサリー」がリリースされます。ベースとされているのは、昨年10月にモデルチェンジされたばかりの「スーパーカブ50」&「スーパーカブ110」。
このアニバーサリーモデルの肝とされるのが、カラーリング。今回のリリースでは……
1963年に米国で展開され話題を呼んだ”ナイセスト・ピープル・キャンペーン”広告に描かれたイメージイラストをモチーフとして、マグナレッドを主体としたボディーカラーに、ツートーン仕様のシートやブラック塗装のリアキャリアを採用するなど、特別なカラーリングを施しています。
と記載されています。
1963年にアメリカで展開された”ナイセスト・ピープル”キャンペーン
さて、リリースに記載されていた通り、”ナイセスト・ピープル・キャンペーン”とは、ホンダが1963年に北米で展開した広告キャンペーンのことです。その広告キャンペーンが展開される前年の1962年、アメリカン・ホンダの年間総販売台数は4万台でした。ところが……当時からホンダって、頭がイカレタ人が多いのでしょうね……。
時のアメリカン・ホンダの支配人である川島氏が設定した1963年度の販売目標は、前年の5倍増に当たる20万台! モーターサイクルに乗る人たちの社会的評価とアメリカン・ホンダの商品の知名度をさらに高めていくことができれば可能であると考えたそうです。そしてアメリカの大手広告代理店であるグレイ社から提案された【You Meet the Nicest People on a Honda(素晴らしい人々、Hondaに乗る)】をコピーとする広告キャンペーンをアメリカ西部11州を対象に大々的に展開したのです。
その広告がコチラ!今見ても秀逸です。まさに老若男女。ちょっと素敵な淑女からサーファー、母娘&父子、それに犬まで入れることで、既存のバイク=アウトローという常識を打ち破ることに成功。良識ある人たち=ナイセストピープルがスーパーカブを愛用していることをイメージさせたのです。ホンダのコーポレート・カラーであるレッドを採用したカラフルなイラストは、今見ても斬新です。
こうして「バイクなんて駄目よ……」なんてママに言われて地団太を踏んでいた(であろう)多くのアメリカのハイスクールボーイズが、「Honda ならOKよ!アレはママも大好き……」なんて言われたかどうかは知りませんが、とにかくとホンダの好感度は飛躍的にアップ。その結果1970年度には、ホンダの販売台数は50万台を突破するに至ったのだそうです。めでたし・めでたし、と。
今回は「スーパーカブ・60周年アニバーサリー」がモチーフとしたキャンペーンについてのお話でした。ちょっとしたウンチクとして、お友達にでも自慢してみてくださいね!