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2020年に当サイトにて「プジョー創立210周年記念モデル」をご紹介しました。その210年前といえば日本はバリバリの江戸時代。プジョーの歴史の豊かさに驚かされたものでした。
ところが先日「プジョーがモーターサイクルメーカーとして125周年を迎えた」というリリースが流れました。そしてこれまでのスクーターメーカーから新たに、モーターサイクルメーカーとして生まれ変わるというのです。どういうことなのでしょうか?
https://forride.jp/motorcycle/jango125-210edition
プジョーモトシクルは1898年創立。2023年に125周年を迎えた!
過去の記事でも紹介しましたが、プジョーの創業は1810年。フランス東部のエリモンクールにて、ジャン=ピエール・プジョーとジャン=フレデリック・プジョーというプジョー兄弟によって創業した製鉄会社がプジョーの始まりです。以後、現在でも使われている「ライオン」マークを掲げた工具や自転車といった鉄を材料にした製品を生産しました。
そして1898年に生まれたのが、現存する世界最古のモーターサイクルブランドである「プジョーモトシクル」。2023年に125周年を迎えるということになります。そして注目すべきは今後の事業展望です。
この記念すべき年にプジョーはモーターサイクルメーカーというブランドの原点に回帰するとともに、新しい時代を築く旗手となる「ニュージェネレーションライン」が発売となります。
同時に3車種のニューモデルを発表したのです。これまでの小型スクーター一本足打法から脱却して、モーターサイクルメーカーに立ち返ると宣言したのです。
プジョーモトシクル久し振りのMTモデル「PM-01 125/300」
最注目モデルは久し振りのマニュアルミッション(MT)モデル「PM-01 125/300」。ブランドの原点を表すモデルとしてネーミングされています。「PM」はプジョー最初のモーターサイクルに由来するとともに、「PEUGEOT」の「MOTOCYCLE」 であることを表しています。
ラインナップは都市部でのデイリーユースに最適な125ccモデルと、街乗りだけでなく高速でも力強いパフォーマンスを発揮する300ccの2種類。125ccモデルは300ccと多くのパーツを共有しており、クラスを超えた質感を備えています。
エンジンは水冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒。フレームについては言及されていませんがスチール製でしょう。
それより何より、気になるのはスタイリング。
ボディはダイナムズムとエレガントさを兼ね備えた、プジョーならではのデザイン。力強い印象のラジエーターシュラウドやショートテールによる凝縮感のあるスタイリングが、圧倒的な個性を主張します。
とプジョーのリリースに記載されていますが確かに個性的。今風にいえば“クセつよ”なエクステリアです。意外とハマる方も多いのではないでしょうか?
フロントフォークには41mm倒立タイプを奢っています。
「PM-01 125/300」のスペック
エンジン型式 | 水冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒 |
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排気量 | 124.8cc | 292.4cc |
最高出力 | 10.2kW/9,500rpm [21.5kW/9,000rpm] |
最大トルク | 11.0Nm/7,500rpm [24.5Nm/7,000rpm] |
車両重量 | 152kg [162kg] |
全長×全幅×全高(mm) | 2,040×830×1,095 |
シート高 | 810mm |
変速機 | 6速リターン |
燃料タンク容量 | 12.5L |
タイヤサイズ | F:110/70-R17、R:150/60-R17 |
カラー | ジェットブルー、シャープホワイト |
価格(税込) | 59万4,000円 [73万7,000円] |
※[ ]カッコ内はPM-01 300
オフロードGTスクーター「XP400 GT」
続いてご紹介するのはオフロードGTスクーター「XP400 GT」。クルマの分野で近年大きくシェアを伸ばしているSUVにインスパイアされた、全く新しいスタイルのスクーターです。いや、ホンダ「X-ADV」とガチンコ対決ですね。
オフロードスクーターだけあって、未舗装路などの悪路でも余裕で走行可能です。
4輪SUVのように堂々とした車体であり、ダイナミックなフォルムのボディが目を引きます。スイングアームマウントのナンバープレートホルダーとショートテールが、GTカーを思わせるロー&ロングなイメージを演出。独自のシルエットを形成しています。
26.5kW(36.7hp)を発揮するパワフルな399cc単気筒エンジンを搭載。荒れた路面でも確実に駆動力を伝えるトラクションコントロールシステムも装備しています。
41mm 倒立フォーク、ラジアルマウントキャリパー、295mmダブルディスクと、スーパースポーツモデルと同等のコンポーネンツを採用。またスポークホイールとオフロードタイヤを組み合わせた独自の足回りが、スポーツ性とユーティリティを両立します。
リアには独自のアーチサスペンションを採用。あらゆるシチュエーションで優れた路面追随性を発揮します。
現実的にはご覧のようにプレミアムなスクーターとして愛されそうですが、ちょっとオフなテイストを加えており独自性は高いです。
いやはや、最近のプジョーは新型2008/3008/5008などのSUVモデルといい、とにかく魅力的なデザインのモデルが増えてきていますね。今後の展開にも期待大です!
「XP400 GT」のスペック
エンジン型式 | 水冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒 |
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排気量 | 399cc |
最高出力 | 26.5kW / 8,150rpm |
最大トルク | 38.1Nm / 5,400rpm |
車両重量 | 231kg |
全長×全幅×全高(mm) | 2,190×870×1,190 |
シート高 | 815mm |
変速機 | 無段変速 |
燃料タンク容量 | 13.5L |
タイヤサイズ | F:110/70-R17、R:160/60-R15 |
カラー | シャークグレー、スノーホワイト |
価格(税込) | 115万5,000円 |
プジョーの新世代スクーター「TWEET125GT / TWEET200GT」
2018年に限定販売された「ツイート」がモデルチェンジを受けて新発売されました。前後16インチの大径ホイールにより、ヨーロッパに多い石畳のような凹凸の路面でも安定した走行が可能です。軽量コンパクトな車体で、日常の足や通勤に最適なモデルです。
今回のモデルチェンジでは外観を一新。プジョーのDNAをより濃く表したエレガントでモダンなデザインとされました。
ボディカラーは4輪でも人気のグラファイトグレー。LCDメーター、LED灯火類、USBポートなど、最新モデルにふさわしく装備も充実しています。手軽で経済的な125と、高速道路も走行できる200の2種類をラインナップしています。
「TWEET125GT / TWEET200GT」のスペック
エンジン型式 | 空冷4ストロークSOHC 2バルブ単気筒 |
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排気量 | 125cc [170cc] |
最高出力 | 8.4kW/8,500rpm [9.0kW/7,500rpm] |
最大トルク | 10.3Nm/6,500rpm [12.5Nm/6,000rpm] |
車両重量 | 106kg |
全長×全幅×全高(mm) | 2,020×725×1,165 |
シート高 | 790mm |
変速機 | 無段変速 |
燃料タンク容量 | 5.5L |
タイヤサイズ | F:110/70-16、R:110/70-16 |
カラー | グラファイトグレー |
価格(税込) | 39万0,500円 [42万3,500円] |
※[ ]カッコ内はTWEET200GT
生まれ変わったプジョーの今後に期待!
今回はプジョーモトシクル創業125周年を機にモーターサイクルメーカーへと回帰した、プジョーの3モデルをご紹介しました。今までのプジョーのラインアップとが異なったデザインが新鮮かつ魅力的でしたね!筆者個人的にはオフロードGTスクーター道を今後も極めて欲しいと思いましたが、皆さんはどう感じましたでしょうか?