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ハイオク専用のバイクやクルマにレギュラーガソリンを入れてしまった、なんて話をよく耳にしますが、超絶間違って「軽油を入れてしまった……」そんな場合、あなたはどうしたらいいのか答えられますか?
ハイオク、レギュラー、軽油の違いについて
そもそも、ハイオクやレギュラー、軽油の原材料は同じ石油からできているのはご存知でしょうか?
常圧蒸留装置と呼ばれる蒸留するための装置を通して、石油を精製することでみなさんが普段使用しているガソリンになるわけです。ちなみに、アスファルトや灯油なども同じく石油から作られています。異なる点としては液体になる温度の違いで、35〜180℃でガソリン、240〜350℃で軽油が精製されます。
また、ハイオクとレギュラーの違いは、オクタン価(ハイオク96以上・レギュラー89以上)という数値によって区分されます。ハイオクは「高オクタン価ガソリン=ハイ・オクタン」の略であり、より高度な精製が必要であるため、コストがかかることからレギュラーよりも少し割高になっています。しかし、その分、不純物が少ないので異常燃焼(ノッキング現象)などが起こりにくく燃焼効率も上がるので、エンジンに優しく、安定したパワフルな走りを実現してくれます。
もしも軽油をいれてしまったら
閑話休題、もしも軽油を入れてしまったら。その場合は以下のような対処が効果的です。
給油中に気が付いたら
一旦給油を止めてタンク内に入っている軽油を全て抜きましょう(ガソリンスタンドで廃棄してくれます)。車種によっては難しいかもしれませんが、キャブレターやホース内の軽油も全て抜くことができれば尚良しです。それから正しい燃料を入れて、中和させるような要領でバイクを左右に振りましょう。これで大事に至る可能性は低くなります。
気づかずに走行してしまった場合
ノッキングや失火、アイドリング不調、黒煙が出る、マフラーやエンジンにカーボンが多く溜まる、エンジン停止、などの症状が現れます。また、場合によっては様々な箇所に不具合が起き、修理または交換になることもあります。
なお、軽油は燃えにくい性質があり、プラグに付着してしまうと点火しにくくなります。プラグレンチがある場合は、一度プラグを外して軽油を拭き取り、パーツクリーナーなどで落としましょう。そして、点火するまでセルやキックを繰り返します(念のため、軽油が付着したプラグは新品に交換した方がベターです)。
ガソリンは色で見分けよう!
セルフ式ガソリンスタンドの場合は、パネル操作でガソリンの油種を選択しますが、選択画面に表示されたボタン色や、給油ノズルの色でも識別することができます。ちなみに一般的には「レギュラー=赤色」「ハイオク=黄色」「軽油=緑色」となります。
また、ガソリンの色を確認する機会もないと思いますが余談として、ガソリン自体の色も若干の違いがあります。レギュラーとハイオクは少々ピンクがかっており、黄色っぽいのが軽油、灯油は無色透明です。
小さなミスが命とり
クルマの場合は、軽自動車の”軽”の文字から誤って軽油を入れてしまう方も多いと聞きます。しかし、バイクに軽油を入れてしまうというミスはあまり考えられないとは思いますが……気が抜けていると重大なトラブルにもつながるので、注意しましょう!