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東京モーターサイクルショー2024では、海外メーカー製の普通二輪免許で乗れるモデルが特に注目を集めていましたが、トライアンフもその一つでした。
イギリス勢唯一の総合モーターサイクルメーカーの陣容を整えつつあるトライアンフのブースからは、注目の400ccモデルが2台と、復活を果たした「デイトナ660」を中心にご紹介します。
「スピード400」の受注殺到も納得する仕上がり
まず最初にご紹介するのは「スピード400」です。このモデルと「スクランブラー400X」は、2024年1月に日本での発売が開始されたばかりのニューモデルです。
トライアンフにとっては最小排気量でありながら、一般的には中間排気量のモデルです。しかし、トライアンフのモダンクラシックラインに加わるに相応しいパフォーマンスと、エクステリアを兼ね備えたモデルとして注目が集まっています。
トライアンフモーターサイクルズジャパンのアシスタントマーケティングマネージャーを務める安井夏さん(以下、安井さん)が教えてくれました。
「他の海外メーカーが400ccクラスにニューモデルを続々と投入していますが、「スピード400」と「スクランブラー400X」は、それらと比較しても十分渡り合える性能を有しています。比較的排気量350ccモデルが市場に多く出ていますが、トライアンフが出しているこの領域の排気量は400ccです。だからトルク感が違ってきます。
英国車らしい外観と、高品質であることも、高く評価されている理由だと想像しています。ですから、期待していた若いライダーはもちろんですが、大型車が辛くなってきたというベテランの方にも、お乗りいただけるだと思います」(安井さん)
「スクランブラー400X」
「スピード400」と同じく2024年1月に発売された「スクランブラー400X」がこちら。
エンジンやフレームなどの基本構成は「スピード400」を踏襲していますが、ホイールトラベルは「スピード400」より10mmプラスされた150mm。ホイールベースも「スピード400」より長い1,418mmで、これはオフロードでの安定性を高めるための対策と考えられます。
「スペック表を見比べていただければ分かりますが、「スクランブラー400X」は外観をスクランブラー風味に変えたただけのモデルではありません。前19・後17インチホイールの採用や、ディメンションの設定など、スクランブラーの名に恥じぬ設定となっています」(安井さん)
売れ行きは「スピード400」の方が良いそうですが、それは車両本体価格が78万9,000円(税込)と、「スピード400」の68万9,000円よりも10万円高いことが影響しているのでしょう。車両としては魅力充分だと感じました!
デイトナの名前が「デイトナ660」で復活
次に安井さんが説明してくれたのは「デイトナ660」です。古くからのトライアンフファンは「デイトナ」と聞くとスーパースポーツモデルを想起すると思いますが、復活した「デイトナ」は660ccの並列3気筒エンジンを搭載したミドルスポーツモデルです。
「つい先日、この「デイトナ660」で200kmほど走ってきましたが、最高出力は同タイプのエンジンを搭載する「トライデント660/タイガースポーツ660」より高められているから(最高出力95ps・最大トルク69N)パワーは充分。
フルカウルだから快適性も高い。セパハンを搭載していますがポジションは楽ですので、スポーツツアラーとしての完成度はかなりのものですよ!」(安井さん)
車両本体価格は108万5,000円(税込)。入荷予定もそろそろですので、購入を検討している方は正規販売店にお問い合わせください。
「スラクストンファイナルエディション」は存在感が別格
最後にご紹介するのは「スラクストンファイナルエディション」です。1964年以来カフェレーサーとして名を馳せてきた「スラクストン」ですが、2024年に生産が終了します。その最終版が「スラクストンファイナルエディション」です。
「スラクストンRS」をベースに、本モデル独自のコンペティショングリーンのペイントと手描きのゴールドライニングが施されています。ファイナルエディションにはシリアルナンバーを記した証明書が付属し、コレクターアイテムとしても価値があります。
この別格の存在感を放つカフェレーサー「スラクストンファイナルエディション」ですが、車両本体価格は215万円(税込)ですので、お買い得と思えてしまいますね!
以上がトライアンフブースからのご紹介でした。注目の400ccモデル「スピード400」と「スクランブラー400X」、さらには復活した「デイトナ660」と、伝説のスラクストンの最後を飾る「スラクストンファイナルエディション」が今年のトライアンフの注目モデルです!