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BMWが発表したコンセプトモデル「R5 Hommage」が素晴らしいと世界中から称賛されています。1936年にリリースされて以来、1950年代まで世界中のオートバイに多大な影響を与えた名車「R5」へのオマージュとして、その誕生80周年の節目に製作されたコンセプト・モデルです。上部画像左奥に見えるのがオリジナルの「R5」になります。
車体は完全新設計
オリジナルの「R5」は500ccエンジンを搭載、フロントにはテレスコピック・フォークを採用、最高速度135km/hと、当時最先端の高性能バイクでした。
この「R5 Hommage」では、車体をいちから見直し、完全に新設計となっています。
Vintage meets custom=ヴィンテージと最新カスタムのエッセンスの融合」が隠されたテーマです。
スーパーチャージャーを搭載
過去から引き継いでいるのは、美しいボクサーツインエンジン。
マニアがクラシックバイクレースに使用していたオリジナル「R5」用をベースに、リビルド&カスタムが施されています。数多くの内燃機パーツを新造しつつ、新たにスーパーチャージャーを搭載し、パフォーマンスの向上を果たしました。カバー類はアルミ削り出しで、エキパイはステンレス製です。
カスタムのエッセンスを注入
「R5 Hommage」のために製作されたティアドロップ型ガソリンタンクとリアフェンダーには、完全なグロスブラックではなく、ボカシ塗装を施しています。
また、全体のシルエットとして、タンクからシート・リアフェンダーに繋がるラインは、現代のボバーカスタムのエッセンスを取り入れているようです。1950年代後半のアールズ・フォーク登場前に同社が採用した先進的なテレスコピック・フォークは構造のみ継続して、クラシカルなイメージを醸し出すカバーを装着しています。
シートレザーには丹念にエンボス加工が施されています。
クラシックBMWではお馴染みのレバーのレイアウトを採用するも、ここにも現代的なカスタムのエッセンスを注入。アルミ削り出しパーツを採用することでイメージがガラリと変わっています。
この非常に魅力的な「R5 Hommage」、冒頭に記しました通り、残念ながらコンセプトモデルであり、市販される予定はありませんが、こんな感じのカッコいいバイクを「ぜひ市販してほしい!」と願うのは、筆者だけではないはずです。
BMW Motorrad Journal(ビーエムダブリューモトラッドジャーナル) vol.10[雑誌]