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バイクの教習は最初は「余裕かも?」と思ってしまいがちですが、中盤から出てくるスラロームに心が折れそうになるバイク教習者は多いものです。
そこで今回の記事ではバイク教習の難問であるスラロームをクリアするために誰でもできるポイントをおさえて解説していきますので、スラロームで悩んでいる方はぜひ実践してみてください。
スラロームの基本知識
スラロームとはバイク教習の第一段階中盤あたりから出てくる教習科目で、正式名称を進路転換コースといいます。
スラロームは直線上に一定の間隔にパイロン(三角コーン)を置いて、その間をバイクで縫うようにして走行していきます。
イメージとしてはバイクをくねくねと運転しながら走行しますのでバランス感覚とテクニックがものをいう教習科目といえるのです。
教習科目の時点ではまずはスラロームを走行してみるところからはじめていきますが、卒業試験(みきわめ)においては一定の時間以内に走破しなければいけないので、卒業試験では減点されやすい項目でもあります。
採点基準
卒業試験におけるスラロームの採点基準ですが、メインは何秒で走破したかが鍵となります。
取得しようとしているバイクの免許が普通二輪であれば8秒以内、大型二輪であれば7秒以内にスラロームを走破しなければなりません。
この合格タイムを下回れば特にチェックされることはありませんが、合格タイムを1秒上回るごとに5点ずつ減点されてしまいます。
またスラロームを走行中に運転姿勢が崩れている場合はさらに5点引かれることになりますので、スラロームは卒業試験の中でも減点されやすく手厳しいのです。
スラロームをクリアするコツ
スラロームをクリアするためには基本的には練習を重ねてテクニックを体に覚えさせることになります。
しかしスラロームは体重移動やアクセルワーク、ブレーキ、目線、タイムなど複数の項目を気にしながら走行しなければいけませんので、バイクの教習を受けている人の全員がスラロームを完璧にクリアすることは難しいです。
そのためここでは誰でもすぐにできるスラローム攻略のコツをいくつかピックアップしてご紹介していきますので、教習中の方はぜひ取り組んでみてください。
目線はゴール地点に固定
スラロームを苦手としている人がやちがちなことに、目線があっちこっち泳いでいたり、手元のメーターばかりを見ている人が多いです。
目線が定まらず四方八方に目線が泳いでいるとどこがゴールなのか判断がつきにくく、また焦りやすくバランスを崩してしまいます。
教官の中にはスラローム走行中のスピードについて語る教官がいらっしゃり、真に受けてメーターばかりを気にしてしまいゴールを見ていない人もいますが、これもバランスを崩す原因ですので目線はゴールに固めてしまいましょう。
アクセルを忘れない
スラロームは狭い間隔の障害物の間を縫いながら走行しますので、教習者の中には障害物に接触しないように低速で走行しようとしている人がいます。
たしかに卒業試験におけるスラロームではパイロンや障害物に接触すると20点の減点を受けたり、接触の程度がひどいと失格になるため障害物に接触しないようとするのは正しい行為です。
しかし低速で走行すると制限時間内に走破できないだけでなく、バイクのバランスを崩しやすくする原因にもつながります。
バイクのバランスですが走行スピードが遅くなれば遅くなるほど崩れやすく、またスピードが出れば出るほど車体はまっすぐにバランスを保とうとします(ジャイロ効果)。
卒業試験のスラロームで地面に足をついてしまうと失格になりますので、低速走行はやめてある程度スピードを出して走行するようにしましょう。
またスラローム走行中にアクセルをガンガン開いていると今度は障害物に接触してしまいますので、適度なアクセルと適度なブレーキングを心がけて臨みましょう。
失格するくらいならタイムを無視する
練習を何度重ねてもどうしてもスラロームをうまくクリアできない人は少なからずいらっしゃいます。
そのような場合はいっそのこと開きなおって制限時間を無視して自分のペースでスラロームを走破するとよいでしょう。
スラロームの採点基準は冒頭でもお伝えしたように、制限時間が1秒経過するごとに5点マイナスされるだけで即座に失格になることはありません。
バイクの卒業試験は100点からスタートして試験終了まで70点まで維持していれば合格ですから、スラロームで時間を超えた程度では問題にはならないのです。
ただしスラローム自体を走破できない場合は失格になりますので、走破できるくらいにはテクニックを身につけておく必要があります。
まとめ
いかがでしたか?
スラロームはバイクの教習科目の中でも一二を争う難問ですので、くじけそうになる人は多いです。
しかしスラロームだけでなくバイクの卒業試験は完璧にしなければいけないというわけではなく、ちょっとの減点がなんだというくらいの気持ちで受ければ問題ありません。
うまく教習が進んでいない人は肩の力を抜いてバイクの教習を受けてみてはいかがでしょうか。