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オートバイ上級者がよく使う「あー、クラッチ滑ってるね。」というセリフ。
オートバイに乗り始めたばかりの方であれば、”クラッチが滑る”の意味がよく分からないのではないだろうか。
そこで今回は、”クラッチが滑る”という症状と、簡単なチェック方法について紹介したい。
“クラッチが滑る”の意味
“クラッチが滑る”とはどういう症状かを簡単に説明すると、クラッチの基本構造は、回転する2枚の板が離れたりくっついたりしてエンジンの動力を伝えている。その構造上、摩擦熱でクラッチ表面が熱を持ってしまいがちだ。特に半クラッチを多用すると、この表面が徐々に焼けて硬化してしまう。
察しの良い方であればお気づきだと思うが、この焼きつきこそが”クラッチが滑る”原因だ。
特にクラッチレバーに指をかける癖がある方は要注意! 走行中、知らず知らずのうちに少しだけ半クラッチ状態になっていることもあるため、クラッチ板を痛めている可能性が高い。とっさにクラッチを握らなければならないシチュエーションではない場合は、クラッチレバーから指を離す癖をつけたい。
クラッチが滑っているかをチェックする方法
まずはクラッチ本体を疑う前に、クラッチワイヤーの点検・調整・整備をしてみよう。特にクラッチワイヤーに問題がないにもかかわらず、滑っているように感じる場合は、クラッチが滑っている可能性が高い。
次にクラッチが滑っているかどうかを簡易的にチェックする方法としては、リアブレーキをかけた状態で1速に入れ発進してみよう。すぐにエンストするようであれば、クラッチは正常であろう。クラッチが滑っている場合は、結構回転が上がってしまう。
では、クラッチが滑っていると判断した場合はどうしたら良いのだろうか。
クラッチの滑りは回復しない
残念ながらクラッチが滑り出してしまったら回復は不可能だ。クラッチの滑りは悪化していく性質があるので、気になる方は修理・交換に出すことをオススメする。そのまま放置すると、走行することすらままならないので。
自分で修理・交換できないこともないが、専用工具や道具類を買い揃えるだけでも結構な出費になるほか、適当な整備だと、逆にオートバイを傷めてしまうこともあるので、注意していただきたい。結局のところプロに依頼した方が”安くて、早くて、安心”なのだ。
最後に「暮らし安心 クラシアン」のようなキャッチコピーになってしまったが、そういうことだ。