バイクに乗っていない人、乗っている人にかかわらず、もうすぐ何度目かの夏が来る。
だがしかし、夏場は気温が上がるためエンジンは冷え難くなる。エンジンが高温になるとオイル劣化も進みます……それなのに今まで使用していた古いオイルのままでいいの?
古く劣化したオイルのままじゃ、夏場の辛いこの時期にエンジンに負担かけまくりになりますよ~
とは言え、よっぽどブン回して使っているとかでない限りすぐにどうなるというわけではない。
しかし、普通に使っている人でも「夏に入る前にはオイル交換をしておく」ことが、エンジンを長持ちさせるために必須でしょう。
筆者のZ2は丁度走行3,000キロでオイル交換時期だったのでこのタイミングで交換しておきます。
ドレンボルト(磁石付き)を外してみたら、スラッジやらこってり系マシマシでした……こうなる前にオイルはマメに変えなきゃダメ絶対ですねぇ。
ドレンボルトを車体に戻す前にはパーツクリーナーで洗浄してから。ネジ山にゴミが付いていると規定トルクで締められませんから。
フィルターを押さえている部分にもスラッジが溜まっていました。2回に一度はオイルフィルターも交換すべき。同時にOリングも変えておけば安心出来ますのでオイル交換前に注文入れておきましょう。
さて、夏にオイル交換をする理由としては「硬めのオイルに変えたい」という理由もあります。熱い時期は油温も上がるために緩いオイルだと油膜保持に不安が出てきます。そこで粘度の高いオイルに変えるべきなのです。
写真はワコーズ製「WR-50S」の20W-50で、空冷エンジンなどの熱負荷の高いエンジンに適したもの。これはZ系のお店でもよく使われていますよ!
今回はワコーズ4CRの「15W-50」に変更することに。
ちなみに粘度の見方は最初の「15W」というのが低温時の粘度で、後の「50」が高温時の粘度。これが例えば「0W-20」であれば低粘度のもので、冬場にエンジンの始動性を重視したい場合などに使います。
ワコーズ4CRであれば1リッターで3,300円くらいです。
夏場はやはり高温時に高回転まで回しても硬さを保ったオイルでないと意味がありませんからね!
一度に指定量を入れてしまうのではなく、まずは少しだけ少なめ程度で。
エンジンを1~2分かけてオイルを全体エンジンに行き渡らせる。その後、エンジンを切ってしばらくすると下がってくるので、その状態での量を確認します。
量がまだ少なければ様子を見ながら足していく。オイルクーラーが付いている車両などはオイル量は規定量よりも多め設定で。
足したらもう一度エンジンをかけて確認します。アッパーライン付近まで来ていればOK。少な過ぎはもちろんですが、入れ過ぎもマジ厳禁ですからね。
エンジンオイルは熱の他にもクラッチカスやスラッジ、酸化物やブローバイガスの混入などによって劣化する。走らせてなくてもオイルはエンジン内の空気に触れていることで酸化していきます。特に季節の変わり目には寒暖の変化によって空気中の湿気も増えたりしますよね。だから夏前のオイル交換が大切なのです。
出来れば半年に一度、夏と冬の前にオイル交換しておけばベスト。なお「オイル管理」と共に「暖気運転」もキチンと心掛ければエンジンはより長持ちしますからね!