長らく続けてきた東京モーターサイクルショー2024レポートも今回が最終回です。最後にご紹介するのは、世界初と思われる本格的な電動アドベンチャースポーツモデルを展示した、イタリア発のプレミアム電動バイクメーカー「ENERGICA(エネルジカ)」です。

エネルジカはイタリアのロマーニャ州モデナに本社を置く電動バイク専業メーカーであり、日本の正規代理店は神戸に本社を置く株式会社エスターがつとめています。

航続距離420kmを誇るプレミアム電動アドベンチャーモデル「Experia」

こちらのモデルが世界初といえそうなプレミアム電動アドベンチャースポーツモデル「Experia」です。

ブースにおける展示でも電動であることを示すため、給電装置と接続された状態で展示されていました。

プレミアムという点については、エネルジカをご存知の方ならご理解いただけるはずです。

たとえば、フロントブレーキキャリパーは同じイタリアのブレンボ製品、倒立タイプのフロントフォークにはドイツのZF製品を採用しています。

そのうえ「Experia」はご覧のとおり、見事なアドベンチャースポーツモデルに仕上げられています。

やや腰高なスタイリングと風防効果が高そうなフェアリング+スクリーン、それに両サイドパニア＋トップケースを装備しています。

エネルジカの日本正規代理店 エスターで代表取締役をつとめる逢坂直行さん(以下：逢坂さん)が教えてくださいました。

「日本ではまだエネルジカの知名度が高まっていませんが、エネルジカは2019年からスタートした「FIM Enel Moto E World Cup」で唯一走ることが許された電動バイクなんですよ。

前々回の東京モーターサイクルショーで日本初上陸を果たして今年で3回目の出展。徐々にですが認知度の高まりを感じています。

「Experia」は新設計の電動パワートレインとバッテリーを搭載した新プラットフォームを採用しています。アドベンチャースポーツモデルですからシルエットは腰高ですが、電動だから低重心。だから安心してお乗りいただけますよ」

「一般的には電動バイクの弱点は航続距離ですが、「Experia」はカタログスペックで420km！私も乗って試していますが、どんなシチュエーションでも350kmは越えますから、長距離を走る本格派なライダーさんにもご満足いただけると自負しています。

充電時間は急速充電で30～40分であり、普通充電にも対応しています。

また、シート高が847mmと数値上は高いのですが、絞られているので足つき性も悪くありません」(逢坂さん)

「Experia」の車両本体価格は522万円(税込)～と高価ですが、420kmもの航続距離を考えると極めて魅力的な1台と言えましょう。

電動ハイパーネイキッド「EVA REBELLE」もプレミアム

続いてご紹介するのは、これまた世界的にみて珍しい電動ハイパーネイキッドモデル「EVA REBELLE」です。

「エネルジカのフラッグシップモデルはスーパースポーツモデル「EGO」なのですが、この「EVA REBELLE」はそのネイキッド版。ですから自ずとハイパーネイキッドとなるわけです。

どのあたりがハイパーかと言いますと、最高出力は126kW！最大トルクは215Nm。電動だから低回転域からこのパワーを発揮しますから、圧倒的なハイパフォーマンスをご堪能いただけます」(逢坂さん)

そのうえご覧の見事なスタイリング！「EVA REBELLE」も航続距離がカタログ数値で420kmですから、実走行で350kmは期待できるのではないでしょうか。

車両本体価格は539万円(税込)～ですので、こちらも高価ではありますが、プレミアムなハイパーネイキッドの選択肢の一つとなることでしょう！

エネルジカ・ブースからは圧倒的な航続距離を誇る、プレミアムな電動モデル2車種をお届けしました！