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アメリカンバイクに乗る方であれば、一度は口にしたことのあるカスタムパーツ名「シーシーバー」。
いわゆるタンデムライダー側の”背もたれ”としてのパーツなのだが、今回はこのシーシーバーという名の由来について語ってみたいと思う。
シーシーバー?シッシーバー?
まず、日本では通常「シーシーバー」と呼ばれている背もたれパーツだが、正確には、”シーシーバー”ではなく”シッシーバー”であるが、ここでは日本で広く浸透している呼び名「シーシーバー」で統一したいと思う。
英語のスペルとしては「Sissy bar」であり、”Sissy”とは「めめしい」や「弱虫」、「臆病者」というの意味なので、お世辞にも良い意味のパーツではない。つまり、シーシーバーは「背もたれがないと後ろに乗ることのできないヤツ=臆病者」ということである。(実際はとても便利なパーツなのは言うまでもない)
アメリカでは他に「Sister bar」という別の呼び名もあるが、やはり差別的な小馬鹿にした呼び名である事は間違いない。
シーシーバーの登場で影響を与えたものとは?
シーシーバーの登場から、すぐにカスタムビルダーたちの手によって短くしたモノや、極端に長くしたもの、先端をカットしたものなど、様々な形状のシーシーバーが登場した。そして、それは意外なことに自転車業界に影響を与えたのである。
それが、シュウイン社製”スティングレイ”に代表される”ウィリーバイク(通称 : マッスルバイク)”だ。
ちなみにこの”スティングレイ”がBMXの原型である。つまり、現在でこそ競技人口の多いエクストリームスポーツ”BMX”の元祖は、元の元をたどっていくと「臆病者のためのバー=シーシーバー」になるのである。
臆病者と罵られつつも、シーシーバーを着けるカスタムが市民権を得ているのは、やはり便利だから。
ということは、”Sissy bar”という古い呼び方はやめて、「Convenient(=便利な) bar」に改名しても良いのではないだろうか。
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