この記事の目次
誰でも挑戦しやすいものの、なかなかうまくできないDIYペイント。ソリッドカラーでもムラなく仕上げるにはそこそこの慣れとスキルが必要になってきますし、ましてプロが完成させるような複雑な模様ともなると「絶対ムリ」なんて思ってませんか?
そんなDIYヤーのお悩みを解決してくれる手法がラップ塗装です。作業は比較的カンタンなのに、素人仕事とは思えないほど映える!
拙いながらも筆者自身が(初)作業してみたものを例にあげつつ、そのやり方と効果をざっくりとご紹介します。
魅惑的な模様を描き出す「ラップ塗装」
ラップ塗装はベースとなる色にパターン(模様)を描いてカラークリアを上塗りするという手法です。模様を描く際に食品用ラップを流用するケースが多いことから、こう呼ばれています。
カラークリア(キャンディーカラー)を使って下地の凝った模様を浮き立たせる技そのものは古くからあったのですが、広い面をムラなく均質に塗るのは非常に難しく、プロならではとされていました。
ところが最近では状況が変わってきているのです。ラップで比較的簡単にキレイなマーブル模様を作れたり、割り切れば塗りムラをむしろ味と見ることもできることが動画サイトやSNS、個人ブログ等から広まったことにより、最近のDIYでは人気となっています。
3種類の缶スプレーとラップを用意すればOK
ラップ塗装をするにあたって必要なものは下記の4つです。
- ベース色:下地となる色です。塗るパーツの色をそのままベースカラーとする場合は不要
- パターン色:模様をつけるための色。ベース色が濃色の場合は明色、ベース色が明色の場合は濃色を使います
- クリア:上塗りで模様を保護。キャンディーペイントとも呼ばれる色付きクリアを使うことで、模様に色を重ねることができます
- ラップ:ラップに限定しなくとも、模様をつけるために使えるものは何でもOK
通常はベースに黒、パターンにシルバーというケースが多いのですが、その逆にする場合もアリ。このあたりは、それぞれに色つきクリアを重ねたときの色のつき具合と範囲の好みによります。
筆者の場合はパーツの地色の上塗りのために、ウレタンクリアーも用意しました。シルバーは手持ちのものを流用したせいで少々後悔することになりますが……。
マスキングをしていざ塗装!
実際の作業ではまず、塗りたい部分意外をしっかりとマスキングします。今回のベースカラーは、パーツの地色のブラウンパールをそのまま使用しています。
その上で、次は肝心の模様づけ。ここではクシャクシャに丸めたラップを使用します。こちらにシルバーを吹き付け、スタンプのように押し付けていくと、複雑に絡み合った模様がこのとおりできてきます。
この他にも、いったんシルバーを吹いた上からべったりラップを貼りつけてから剥ぐ、シルバー塗装したラップをべったり貼り付けて剥ぐ、直接指でなぞる等、色々な方法があります。それぞれちょっと模様のでき方が変わってきますし、自分好みのやりやすい方法を模索してみてください。
この上で、キャンディーオレンジを上塗りします。基本はこれでおしまいですが、筆者はさらに保護と仕上げ用にウレタンクリアーを重ね塗りしました。
パッと見は良さげに見えますが、実はこれちょっと失敗しています。少しばかり模様の表情が乏しくなってしまっているのです。これが前述した手持ちのシルバーによる悪影響。美観よりも保護が目的のスプレーではやはりイマイチですね……。
より良い仕上がりを目指すなら、ベースにもっと暗い色を使ったり、フレーク入りの明度の違うシルバーを織り交ぜてみましょう。コントラストをつけるほどに奥行感は出てきます。
女子のヒラヒラアイテムもいい感じの模様になるぞ!
実は他にも印象的な模様をつくれる方法があります。それがレースを模様のステンシルとして使う「レース塗装」です。こちらも筆者が試した例をご紹介します。今回はダイソーで買ってきたカフェカーテンと、黒のラッカースプレーを使いました。
実施したのはシルバーのパーツ。すでにベース色はできているので、そのままレースが密着するように被せた上から黒を塗ります。すると、レースの透け部分に黒が入りこむことにより、模様が転写されます。
ここからさらに、ラップ塗装のフェンダーと同様にキャンディーオレンジを重ねました。ちょいとばかしダサめですね……。もう少しレースの柄を厳選して、位置決めにも時間と気を使うべきだったかもしれません(笑)。ちなみに実際に作業してみた感覚からすると、レースはテーブルクロスのようなビニール製のもののほうが使いやすいかもと感じました。
どちらも凝った見た目にできるわりに、簡単かつ安価に施工することができて、模様の描き方や色の選び方・使い方・重ね方で無限のパターンからオンリーワンを狙うことだって可能なんです。ちょっと試してみたくなりません?
加えて、屋外でのDIY塗装では悩みの種となるホコリや虫をあまり気にしなくてもいいのもポイント。そこらでしくじってもあまり目立たないので(笑)。