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スニーカーが好きだ。汚したくはない。しかしバイクも好きだ。そんなワガママな要望に叶う最適解は、最近クールなデザインの増えたスクーターではないだろうか。
今回は、数ある125ccスクーターの中でも、都会に映える秀逸なデザインのパーソナルコミューターとして機能もルックスも円熟の域に達した、ヤマハ新型NMAXについて紹介したい。
コンクリートジャングルに馴染む都会的なデザイン
まずはスニーカーヘッズ定番の「KITH」まで軽く慣らし運転。
特に目新しいスニーカーの発売情報もないが、アパレルからショップ内装を含め全てがスタイリッシュであるため、単純に目の保養として立ち寄った。
何気なくKITHの前で撮影してみたが、パステルダークグレーのNMAXが都会に映える様はこの1枚からでもすでに伝わるのではないだろうか。
続いて原宿に移動し、TOKYO23、UNDEFEATED、SUPREME、HUFあたりのショップを一気に巡回し、その後WORM TOKYOとUNIONからのATMOS千駄ヶ谷へ。
電車+徒歩移動であればそれだけで半日は費やすであろう移動距離だが、NMAXであれば小一時間で回れる。こういった細かい移動の時にこそ「スクーターに乗っていてよかった」と実感する。
撮影したこの日は35℃を超える猛暑日。途中に自動販売機を発見したため、すかさず水分補給で休憩した。こんな時、大型バイクやクルマであれば、邪魔にならない停車ポイントを探す必要があるが、コンパクトな車体サイズのNMAXであれば全く心配ご無用だ。
飲みかけのペットボトルをフロントボックスにサッと収納し、次のお店へ移動。
軽くてスムーズ!それでいてコスパもいい
新型NMAXのエンジンは、とにかく素直でスムーズ。パワフルという例えにこそ至らないが、都会のクルーズには必要十二分な性能と言える。アクセルを捻れば気持ち良く走り、ブレーキングでキッチリと止まってくれる。それゆえに、交通量の多い明治通りでも恐怖を感じることは一切なく、コンパクトな車体で裏路地もスムーズに通り抜けられる。よもや都心部専用設計かと思うほどに快適だ。
また、アイドリングストップの機能も助けてか、燃費は35km/L以上にまで達する。つまり、汗ひとつかかずにグルグルと渋谷・原宿界隈を走り回っても、交通費はせいぜい数十円ということになる。これほどショップ巡りに適したコスパの良い移動手段は他に見当たらない。
コールドブリューで再び休憩。
知る人ぞ知る道玄坂上のコーヒーショップ「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」でコールドブリューをいただき、またまた休憩タイム。
アイスコーヒーでクールダウンしながら、ふとNMAXに目をやると、スタイリッシュな外観のお店と、NMAXが見事にマッチしていた。
いつ見ても新鮮な気持ちでカッコイイと思えるスクーターはそうないだろう。
精悍なルックスが乗車前の気持ちを高ぶらせる
旧型よりも顔つきがシャープになった新型NMAX。睨んだようなLEDヘッドライトを含む全体的なフェイスデザインは、さらにファッショナブルになった印象だ。
テールランプもLED化され、よりアーバンテイストを演出する。夜に映るテールランプの光もまた、気分を盛り上げてくれる要素の一つだ。
メーターも非常に視認性が良い。しかもこの新型NMAXでは「Yamaha Motorcycle Connect」というヤマハ謹製スマホアプリとの連携が採用されている。メーターパネル上で着信通知やメール通知、SNS通知、スマホのバッテリー残量などが確認できる。また、アプリ機能としても、オイル交換時期や平均燃費、愛車の場所までわかるという優れもの。
この機能が使えるだけでも十分に買って損のないモデルだと言える。
シートも広々設計なので、二人乗りも窮屈さは全く感じない。また、シート後部がフラットなので、大きめのバックパックも安定する。
ハンドル下には、左側にオープンタイプ、右側にカバー付きのフロントトランクが設置されている。特に、左側はDCジャック(12V)を備えているため、スマホ充電に最適だ。
さらにこちらがステップボード。身長180cmの筆者でも足の置き場に窮屈さを感じることは一切なく、むしろ車体からは想像できないほどゆったりしたポジションだった。
そしてもちろん、大事なスニーカーも汚れない。
最後にこちらがシート下収納スペース(容量:約23L)。流石にスニーカーボックスの収納は形状的に不可能だが、パーカーやパンツなど、ちょっとした買い物であれば楽々収納できる。
今回、進化を遂げた新型NMAXに乗って感じた率直な感想、それは、シティユースに最も快適な”アシ”である。
“アシ”とはつまりお気に入りのスニーカーとも通ずるところがある。
どんな洋服にも合わせやすくデザイン性にも優れたスニーカーは、飽きることなく無意識のうちに毎日履いてしまうわけだが、NMAXもそれに近い気軽さとデザイン性・機能性を兼ね備えた秀逸なバイクだった。
もし機会があれば、是非ヤマハのバイクショップで新型NMAXに試乗してみて欲しい。「あ、これいいじゃん」と思えるスニーカー…もとい、スクーターだと実感していただけるはず!
NMAX ABS
エンジン:水冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒
排気量:124cc
サイズ:全長1,935mm / 全幅740mm / 全高1,160mm
シート高:765mm
車両重量:131kg
燃料タンク容量:7.1L
燃費:カタログ上は2名乗車時48.7km/L(60km/h)
筆者体験に基づく実燃費:約35〜40km/L
税込36万8,500円(本体価格 33万5,000円)