この記事の目次
先日、「ハーレーXRの進化版か?」という記事で、ドイツのカスタムビルダー「BOTT Power」が製作したビューエル・ベースのレーサー「XR1R」をご紹介しましたが、今回は同社の最新作「XR1 NASCAR」についてご紹介したいと思います。何と「XR1R」の公道バージョンですよ!
XR1 NASCARの概要
コチラがビューエル「XB12」をベースにしたカスタム車両「XR1 NASCAR」。フレーム構成からしてビューエルの面影が見当たりません。
同社オリジナルのバックボーン・フレームにフラットトラック・レーサー的なカーボン外装を搭載。前後足周りに高性能パーツを採用したカスタム車両です。
ビューエル「XB12」ベースと言うより、むしろ前回ご紹介したフラットトラック・スタイルのレーサー「XR1R」の公道バージョンといった方が伝わりやすいでしょう。
ベースはレーサー「XR1R」
コチラが「XR1R」。オリジナルのチタン製フレームを採用しているのが最大の注目ポイント。そのうえで、ビューエル独特のショートホイールベースなどのディメンションを保ちつつ、マスの集中化を押し進め、カーボン外装や高性能パーツを採用。フラットトラック・レーサー風のカーボン外装を纏ったレーサーでした。
製造元のBOTT Powerでは、これを更にチューニング(車両重量150kg、最高出力150馬力が目標)して、2017年のパイクスピークへの参戦を計画しています。
XR1 NASCARのディテールは?
公道バージョンの「XR1 NASCAR」では、フレームを「XR1R」のチタン製から、写真のスチール製に変更。もちろんビューエル独自のショートホイールベースを踏襲しています。
フロントフォークはショーワ製倒立、リアサスペンションにはオーリンズ製品を採用しています。
No.98のゼッケンプレートをよく見ると、縦2眼のヘッドライトを装備。ウィンカーも搭載しています。
極めてシンプルなライダーズビュー。ガソリンタンクはBOTT Powerオリジナルのカーボン製。マスターシリンダーとレバーはブレンボ製品を採用。トリプルも同社オリジナルです。
左グリップには、ウィンカースイッチのほか、ホーンスイッチ、ヘッドライトのスイッチ(ハイ&ロー)を装備。
メーターはお馴染みのMotogadget製の”Chronoclassic”をチョイス。シンプルでカッコいい!
ハーレー「XR」を思わせる美しいカーボン製のタンク&シートセット。リアショック下に見える黒いボックスはサブのガソリンタンク。メインのタンクと合わせて容量13Lを確保しています。
これらはベースとされた「XR1R」とほぼ同じ仕様なのですが……。
おっと、「XR1 NASCAR」は公道仕様ですので、シートカウル下にナンバープレート・ホルダーとウィンカーが装備されていました! 実に上手く処理されています。
XR1 NASCARは元GPライダーの特注だった!
この堪らなく魅力的なカスタム車両「XR1 NASCAR」、その名前の由来をご紹介しましょう。
実はこの車両、元GP250・WSBKライダーで現在はEuropean NASCARのレーシング・ドライバーEric De Doncker選手からの特注を受けて製作されたのだそうです。
そのため車名は「XR1 NASCAR」となり、ゼッケンにNo.98と記されていたのです!
いかがでしたでしょうか? ビューエルの正常進化版とでも言うべき、実に美しいカスタムバイクですね。
このデキなら元GP250ライダーのEric氏も満足したことでしょう!