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1961年に多摩テックの遊具として誕生し、60年以上も愛され続けているホンダのベストセラーバイク「モンキー」。クルマに積むことのできるコンパクトバイクとして人気を博した原付一種の先代モデルは2017年に生産が終了したものの、2018年に排気量125ccの原付二種モデルとして復活したことは記憶に新しいことでしょう。
そして、今回はそんな新型モンキーをベースに、トルコのカスタムショップ「Bunker Custom Cycles(バンカー・カスタム・サイクルズ)」がレトロなスクランブラーへと仕上げたので早速みていきましょう!
ベース車両は原付二種のホンダ「モンキー」
これから紹介するカスタムバイクのベース車は、2019年モデルの「モンキー125」。モンキーについてはさまざまな記事でご紹介しているので、ここではスペックのみとして詳細は割愛します。
エンジン型式 | 空冷4ストローク単気筒 SOHC |
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排気量 | 124cc |
最高出力 | 6.9kW/ 7,000rpm |
最大トルク | 11Nm / 5,250rpm |
車両重量 | 105kg |
全長×全幅×全高(mm) | 1,710×755×1,030 |
シート高(mm) | 755 |
変速機 | 常時噛合式4段リターン |
燃料タンク容量 | 5.6L |
タイヤサイズ | F:120/80-12 65J、R:130/80-12 69J |
価格(税込) | 39万9,600円 |
バンカー・カスタム・サイクルズによる「ゴリラプロジェクト」
コトの始まりはバイクのオーナーが8歳の時に初めて船に乗ったことがきっかけで、カンヌのヴューポートに船を停泊させた際、船長たちがスクーターやミニバイクで海岸をクルージングしている姿に魅了されたんだとか。そして、幼少期のバイクへの憧れは成長とともにモンキーへの愛に変わっていったそう。
そして、一度は生産終了となってしまったモンキーが125ccへとモデルチェンジし、モダンな外観へと変わってしまったことを憂いたオーナーは、”新型モンキーでレトロなバイク”を製作してもらい、自分のボートに乗せてギリシャの島々をクルージングすることを決意。そこで、トルコのカスタムショップ「Bunker Custom Cycles」に製作を依頼しました。
モンキーなのになぜゴリラプロジェクトなのかは…不明です。
モンキーカスタムのディテール
コンポシモのハンドルバーにはプーチのミラーとステムを組み合わせることでコンパクトにまとめられています。そして、ウィンカーは世界最小のケラーマン製Bullet Attoに交換しています。
また、純正のフロントサスペンションのバネの押し戻しがキツかったため、この問題を解決するためにレーシングブロスのアジャスタブルキットを使用し、新しいローダウンフロントフォークに合うよう修正。一手間加えることにより純正のストロークを損なうことなく、フロントサスペンションの性能を向上させることに成功しています。
手の込んだカスタムもさることながら、プロジェクト名に掲げられているゴリラのイラストがしっかりと描かれた燃料タンクのペイントは特筆すべきポイントでしょう!
ちなみにタンクのデザインを手掛けたのは、オーナーの友人であるFlama Design House(フラマデザインハウス)によるもの。
純正のアロイホイールから12インチのスポークリムに交換。2019年モデルのモンキーに搭載されたABSを動作させるために、フロントハブの間隔を若干変更しています。
また、リアサスペンションもフロント同じレーシングブロスを採用し、前後の組み合わせで快適なライディングを実現します。ボディワークはモンキーのプロポーションをキープしつつも、船上への持ち込みを容易にするため可能な限りコンパクトにするよう意識されています。
リアフェンダーはアルミ製のショートタイプに交換し、テールライトはダイムシティサイクルのプリズムストップ、ウィンカーはフロントと同様にケラーマンにすることで、すっきりとしたリアビューを手に入れています。
フラットシートやサイドに設けられたオシャレな収納バッグは、同郷であるトルコの革職人による美しいハンドメイドの逸品です。
キュートなモンキーが、ゴリラ顔負けの男前なルックスに仕上がりました。落ち着きあるカラーバランスとパーツチョイスに加え、細部にまでこだわり抜いたディテールは見ていてワクワクが止まりませんね!コンプリートバイクとして日本で発売されたら人気が出ること間違いなしではないでしょうか。