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コロナ禍にあっても、我ら日本のカスタムビルダーはコツコツと魅力的なカスタムバイクを制作してくれていますが……やっぱり勢いのある国は違います!
バイク天国なベトナムのカスタムビルダーに至っては、なかなかお目に掛かれない近未来的な一台を制作しているんです。しかも販売中という情報が入ってきましたので、ササっとご紹介しちゃいましょう。
ベトナムのカスタムビルダー「Bandit 9」
制作者はこの方! 「Bandit9」を主宰する”Daryl Villanueva”さんであります。当サイトの熱心な読者さんであれば、以前別記事でお伝えした……
カスタムバイク「AVA」を覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?今回ご紹介するモデルの原型ともいえそうなスタイリングですよね。ベース車両はホンダの1967年式「125 Super Sport」。「故きを温ねて新しきを知る」といった趣のナイスバイクでありました。
さらにスペーシーなBandit 9の新作「EVE LUX」
そんなBandit 9が今回制作したのがコチラ!モデル名は「EVE LUX」と頭痛・生理痛、髪質の向上にも効果がありそうな名前ですが、その意味は良く分かりません。冗談はさておき、少し車両の詳細を説明していきましょう。
前作と異なり、今回はベース車両等は発表されていませんが、フレームはご覧のようにバックボーンタイプ。なので、彼の地で市販されているホンダ製新車がベースである可能性も否定できないものの、恐らくスーパーカブ系列の中古車をベースとしていると思われます。
注目していただきたいのは、このガソリンタンク!ステンレス製でありまして、この匠の技的な外装こそが、Bandit 9の作品の真骨頂となります。前作では、それがカウルとして表現されていましたが、今回はロングタンクに発揮されているわけです。
そして……「侮れないな」と思わせるのが、この実に完成度の高いコックピットの処理であります。セパレートハンドルにトップブリッジ、レバーやスイッチの配置に一切の無駄がなく、実にスッキリとした仕上がり。
本作でも、近未来的でありながらクラシカルでもある、独特な雰囲気を醸し出すことに成功しています。例えばヘッドライトはLED製ですが、丸型黒シェルの旧車的パーツをセレクトしています。また左グリップ脇に設置したスイッチはMoto Gadget製品だと思われますが、ここはシュッと仕上げてある。このセンスの良さには感服します。
ウィンカーはヘッドライトと同じく黒ボディですね。
それと……申し遅れましたが、先に「ステンレススチール製ガソリンタンク」と記しましたが、実はシートカウルと一体式なのです! Ikkoさんが見たら間違いなく「どんだけ~」って言うほど途方もない時間と、素晴らしい技術がココに使われているのです。
ちょっと気になったのは、リヤショックの受けですかね。素晴らしくスッキリとしたリヤ回りを実現しているのですが、ショックの受け(下側)はかなりシンプルしすぎるような……。毎日乗るようなバイクでもないので、これでも十分なのかもしれませんね。
「EVE LUX」は市販されている!
ということで今回は、ベトナムのカスタムビルダーBandit 9が制作した「EVE LUX」をご紹介してみました。
近未来的、それでいて何処か懐かしい……素敵なカスタムバイクでしたね。で、驚いたことに、「EVE LUX」は市販車なのであります。輸送費込みで1万950ドルだそうですから、日本円にして 約115万円です。懐に余裕があるバイカーさん、こんなバイクを1台ガレージに飾っておくってのはどうでしょう?