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ハーレーFat Boyがカフェレーサーに!重厚感すげぇ

ハーレーFat Boyがカフェレーサーに!重厚感すげぇ

カフェレーサーというと、ベースとなるバイクはネイキッドやフルカウルのスーパースポーツくらいのイメージがありますがイタリアのカスタムバイクショップMr Martiniはそんなセオリーにこだわりません。あのハーレーダビッドソンのクルーザーバイク、ファットボーイを重厚感そのままにレーシーなカフェレーサーに仕立ててしまったのです。

 

醸し出される色気

ハーレーFat Boyがカフェレーサーに!重厚感すげぇ

その名も「GNEWS」。ニュースを表すベネチアの方言で、アメリカンカフェレーサーという”新しいスタイル”を知らしめたいという思いが込められています。

それにしても、目を奪われるカラーリングです。ブラックを基調としたシンプルな色使いながら、挿し色として映えるワインレッドのツヤ感やクロームの鈍い輝きが妖艶な魅力を醸し出しています。まさに大人の色気といった印象です。

 

コンセプトはショップが掲げる、1960/70年代のスタイルを取り入れながら、バイクにさらなる操る喜びと楽しさを与える「マルティーニスタイル」。ゆったりと走るイメージのクルーザーを走行性能重視なカフェレーサーに仕立て上げ、「現代でも通じるレトロデザイン」を体現しているところから、その意図が見て取れます。

 

ハーレーFat Boyがカフェレーサーに!重厚感すげぇ

 

多数採用されたカスタムパーツ

ショップオリジナルのカスタムパーツが積極的に採用されています。例えばシートはカフェレーサーでは定番のシングルシートに変更されています。座り込むような姿勢になる純正と比べてフラットになっているので、乗る際には身も心と引き締められそうです。

 

ハーレーFat Boyがカフェレーサーに!重厚感すげぇ

 

ハーレーFat Boyがカフェレーサーに!重厚感すげぇ

テールカウルとシートはどちらもワンオフパーツです。先に向かって細くなっていくテーパー形状となっているテールカウルは60年代のレーシングデザインを意識したものとなっています。シート形状はいたってシンプル。バイクに跨って後ろを振り向いたら、60年前のバイカーたちが見ていた当時の景色を想像できそうです。

 

ハーレーFat Boyがカフェレーサーに!重厚感すげぇ

カフェレーサーと言えばセパレートハンドルが定番ですが、純正のハンドルバーよりも少しアップライトになるコンチネンタルタイプをチョイスしています。合わせてステップは少し後方に移動することで、ネイキッド寄りの位置に調整されています。

これらは「純正よりも扱いやすく運転していて楽しい」を考えた上でのカスタムであるとビルダー自ら語っており、前傾姿勢がキツいものの操る楽しさのあるカフェレーサーとも、ラクに乗れるもののバイクを意識的に操る感覚が少し薄いアメリカンとも異なる新しいポジションです。

 

車体を覆うカウルもすべてワンオフ品。中央の白い円部分にはゼッケンを彷彿とさせる数字が描かれています。

 

ハーレーFat Boyがカフェレーサーに!重厚感すげぇ

ハーレーFat Boyがカフェレーサーに!重厚感すげぇ

 

ベルトドライブ式のカフェレーサーという面白さ

ハーレーFat Boyがカフェレーサーに!重厚感すげぇ

ハーレーのバイクでやBMWのF800シリーズでも採用されている駆動伝達機構がベルトドライブです。チェーンによる駆動伝達が主流となっている国産バイクに慣れ親しんでいる方にとってこれは興味深いものではないでしょうか。特にこのバイクで採用されているベルトドライブは幅があって存在感も強いです。

走行性能という側面から見るとベルトドライブはチェーンドライブやシャフトドライブほど高出力・高トルクなエンジンには向いていないと言われています。しかしチェーンドライブのバイクとは異なり定期的な注油を行う必要はなく、ベルトの張り具合を一度調整すればその後はメンテナンスフリーでOK、そしてチェーンドライブよりも静粛性に優れるなどの長所があるのです。

 

「走行性能を追求して攻めた走りをする」ことに重きを置くカフェレーサー本来のテーマと相反して、高出力向けではない代わりに静粛性も高くてメンテナンスの手間も少ないベルトドライブを採用した点には面白さを感じます。ハンドルバーもバーハンドルタイプですし、本来のクルーザー仕様ほどではなくても、このカフェレーサーなら年齢や身体に関係なくロングツーリングも楽しめそうです。

 

二面性を持ったカフェレーサー

ヴィジュアル的にも性能的にも、一般的なカフェレーサーに対して私たちが持っているイメージとは異なるものを備えています。

カフェレーサーが持つ速さを求めたスタイリングをクルーザーバイク、しかもハーレーに上手く落とし込んでいるところは、偉大なカスタムバイクビルダーだからこそ為せる業。クルーザーバイクのようにゆったり走りながらも、カーブに差し掛かったら華麗にキメる。そんな二面性のある走りを楽しめそうです。

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