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アルミ素材を中心としたメタルワークに定評のあるイタリアの「FMW MOTORCYCLES」。
前回も同店の優れた技術によって生まれ変わったベータ「アーバン200」カスタムをご紹介しましたが、今回はカワサキがかつて海外向けに発売していたハイスピードツアラーモデル「1000GTR」をベースに超絶ハイレベルなカスタムマシンを製作したので、ご紹介いたします!
アルミ外装が美しいカフェレーサー「Centopia(セントピア)」
早速ですが、こちらがFMW MOTORCYCLESの手によって大変身を遂げたカワサキ・1000GTR。
1000GTRの特徴である大型フェアリングやサイドカウル、長距離走行に適した肉厚なシートや両サイドの純正パニアケースなど、もはや純正の外装は皆無と言っても過言では無いほどストリップされています。しかも驚くべきことに、純正外装の類をほとんど取り払うかアルミでワンオフすることで、100kg近い減量(車重:約168kg)に成功しています。
リアタイヤとのバランスが絶妙なシートカウルも、言わずもがなワンオフです。いやはや、美しすぎる!
このカスタムマシンのアイキャッチであるリブがあしらわれたサイドタンクパネルは、ビルダーによる手作業で成形されたもの。あえてボルト打ちを見せることで古き良きモーターサイクルに見られるメカニカルな造形美が感じられます。
また、エンブレムはアーバン200カスタムの時に使用されていたモノよりも小ぶりな大きさで作られています。こちらのリブ加工が施されたサイドタンクパネルだけとっても、途方もないほどの時間が費やされたことは容易に想像がつきます。
本来であればカウルに隠れているエンジンもご覧の通りネイキッド状態になっています。ちなみに1000GTRは、同時期に発売されたGPZ1000RXと同等のエンジンを搭載しており、最高速度は260kmを誇ります。
そんな高出力エンジンをベースに、排気効率の良いオリジナルマフラーやコニカルフィルター、ダイノジェットなどでパフォーマンスアップが図られているうえ、100kg近い軽量化に成功しているのだから、このカスタムマシンはいったいどれほどパンチの効いた乗り味なのか気になるところですね。
また、フロントタイヤとフレームの間にアンダーカウルを設置することで美しいバランスへと仕上がっています。
1000GTRは約35年以上前のモデルですが、スピードメーターをはじめタコメーターやギアカウンター、燃料レベルにオイル警告灯に至るまで、メーター周りはすべてデジタルにカスタムされています。
こちらはyougarageとの共同開発によるアプリケーションを使用しており、ディスプレイはフランスのスマホメーカーWikoのモノが使われています。
ハンドル周りをライダー目線でみると、スリムなタンクの妖艶なラインがうっとりするほど美しく、ミニマルにまとめられたハンドル周りのシンプルさが際立っています。
ちなみにセパレートハンドルやトリプルも同店によるオリジナル。
セントピアはセンスの塊
FMW MOTORCYCLESの技術が惜しみなく注ぎ込まれた1000GTRベースのカフェレーサーカスタム「セントピア」。細部にわたって緻密な計算のもと再構築されたスタイリングしかり、新旧の要素を巧みにまとめ上げるカスタムセンスは、ビルダーというよりもアーティストと呼ぶにふさわしいほど。
常にハイクオリティなカスタムマシンを生み出すFMW MOTORCYCLESから今後も目が離せません!