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みなさんはイタリアのバイクメーカーと言えば何を思い浮かべますか?おそらくピアッジオやモト・グッツィ、ランブレッタ、アプリリア、MVアグスタといったメーカー名をあげられる方が多いことでしょう。しかし、トライアルやエンデューロなどのバイク競技において定評のあるBeta(ベータ)をお忘れではありませんか。
今回は、プロも唸るベータ製「Urban」をベースに、イタリアのビルダーが独創的なカスタムマシンを製作したので、早速見ていきましょう!
ベースマシンはベータ「Urban(アーバン)200」
まずはベースマシンとバイクメーカーBeta(ベータ)についてサラッとおさらいしましょう!
ベータは、4ストロークおよび2ストロークエンジンを搭載したトライアルやエンデューロなどのオフロードモデルを得意とするイタリアのバイクメーカーです。そして、これからご紹介するカスタムバイクは、2008年から2017年に生産されたトライアル車ベースのストリートモデルの「Urban(アーバン)200」がベースとなります。
エンジン型式: | 4ストロークSOHC単気筒 |
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排気量 | 199cc |
最高速度 | 115km/h |
車両重量 | 110kg |
全長×全幅×全高(mm) | 2,010×800×1,110mm |
シート高(mm) | 830 |
ホイールベース(mm) | 1,345 |
タイヤサイズ | 6L |
価格(税込) | 4,010ユーロ(日本円:約52万円) |
オールワンオフで製作された「Freehand」
外装パーツは、まるで西洋の騎士が身に付けていた甲冑を思わせる滑らかな仕上がりとなっています。
ちなみに、「Freehand(フリーハンド)」という名前の通り、外装パーツは全て同店のビルダーがアルミ板から叩き出して製作したもので、温かみのある丸みを帯びたデザインが特徴的です。
何より、ノーマルパーツとワンオフパーツを絶妙なバランスで配置しているあたりにビルダーのセンスが感じられますね。
こちらのカスタムマシンを製作したのは、イタリアのFMW MOTORCYCLESになります。今回ご紹介するバイク以外にも、まだまだ格好いいバイクがあるので、気になる方はWebサイトをご覧ください。
サイドカバーにあしらわれたリブ加工や、各パーツの接続箇所やクリアランスもしかり、タンクに飾られた真鍮製のエンブレム及びガスキャップ等の手の込んだギミックは、美しいの一言です。
またボルト類はエンブレムと同様に、真鍮製のマイナスネジで統一されています。このあたりにもビルダーの強いこだわりが感じられます。
座り心地というよりは、全体のスタイリングを重視し選定された薄型のタックロールシートがセットアップされます。
サイレンサーエンドにテールランプステーを直付けするなど、かなり斬新なアイデアが落とし込まれています。
フロントフェンダーの先端には同店のロゴデザインをドロップ。全体を通して、丸みを帯びたデザインにまとめ上げられていることが分かりますね。
ワンオフとは思えないクオリティーの高さ
FRPなどのプラスチックパーツが多用される現行モデルとは全く異なり、アルミ叩き出しによるパーツで構成されたFreehandは、どこか手作りの温もりを感じさせてくれる高クオリティーなカスタムマシンでしたね。
アルミ板からのパーツ製作は、想像以上に高度な技術を要します。FMW MOTORCYCLESのメタルワークによって生み出される次回作にも期待が高まります。