この記事の目次
その昔は、高級大型ツアラーが純正装備しているくらいで、市販されている後付け品もかなり高価で、ある意味憧れの装備品でもあったグリップヒーター。
ウインターグローブの操作感の悪化が嫌い、かつ比較的温暖な地方在住で、冬にそんなに無理や自制してまで長距離・長時間乗るほどの二輪中毒でもない(笑)、握り込む内側だけ暖かくて本当に効果あんの?という懐疑もあって、昔から冬でも3シーズンもののグローブでガマンできる範囲で乗ってきた筆者ではありますが。
2000年代からの世界の工場としての中国の躍進と、ITをベースとした流通革命により、(品質はともかく)格安のものも豊富に出回るようになってきたことと、寄る年波のせいか?ガマンによるパフォーマンス低下が無視できなくなってきたので、ちょっと導入を検討してあれこれ考えてみました。
配線における注意点
基本的には取付・取扱説明書に従えば良いのですが、格安の輸入品ではそれらが不明瞭であったりそもそも付属していなかったりします。
消費電力の非常に大きいパーツですので、電源はバッテリーから直接に専用の配線を引くことが推奨されます。
ハンドルまわりから引きやすいから…… といってオン電源やアクセサリー電源に割り込ませると、他の電気・電子パーツの誤作動や配線の過熱を起こす可能性が高くなります。
非利用時にはオフできるようになっているでしょうから、バッテリー直接配線におけるネガは、スイッチの切り忘れ以外にはほとんどないのではないでしょうか?
それでもどうしても気になる!といった方は、オン電源をトリガーとしたリレーを追加すればよいでしょう。
作業としては(バッテリー直接配線で)綺麗に配線を隠しながら引き回すために、車種によってはタンクを脱着する必要があるかもしれないといったところくらいです。
交換タイプ
既存のグリップを、電熱線の内蔵されているグリップと丸ごと交換するタイプです。作業としては、通常のグリップ交換の手順(脱着)に配線・スイッチの設置が加わるだけです。
通常のグリップ交換をしたことのある方なら、難なくこなせる作業でしょう。純正然とした悪目立ちしない外観がメリットとなります。
巻きタイプ
既存のグリップに追加で巻き付けるタイプです。
グリップを丸ごと交換するよりも、作業そのものが簡易になることと、お気に入りのグリップを温存したままで使用しない季節にはすぐに外せることが交換タイプよりも優れている点です。
……が、見た目については各々の好みやポリシーで是非がわかれるところでしょう。
グリップヒーターをより効果的に使うための装備
ハンドルカバーは使いたくない! という人がグリップヒーターに回避してくるというイメージもありますが(笑)
冒頭にも書いたとおり握り込む内側が暖かくとも、寒風に直接晒されることを考えるとブ厚いウインターグローブを使うこととなり、握りの暖かさの効果が激減してしまいます。
グリップヒーター対応を謳う、手の平側が薄目になったウインターグローブも存在するようですが、より効果的に使うには薄手のグローブ+ハンドルカバーでこたつ状態にしてしまうことではないでしょうか。
それでもハンドルカバーは…… という方は、ナックルバイザーの追加はいかがでしょう?
ハンドルカバーほどではないにせよ、寒風に直接晒されることは緩和されますし、オンロード車向けにデザインされ、モダン~クラシックなバイクにもそれなりに溶け込むものもちらほらと存在します。
まとめ
ここまでなんだかんだと書きましたが…… 筆者自身は様々な視点からあれこれ検討した結果、給電ポートにデイジーチェーン接続して温度調整もできる格安カーボンヒーターユニット単体をいくつか購入し、手持ち品に組み込んで電熱グローブと電熱ベストを自作しました。
そのうち何かの機会でもあればご紹介できればと思います。