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ノートンのフェザーベッドフレームにトライアンフのエンジンを搭載した「トライトン」などのように、2種類のバイクを掛け合わせて造られたバイクも世の中には数多く存在します。今回紹介するバイクも、まさにそんな“良いとこ取り“で掛け合わされたバイクになります。
「Honcati」?

カタカナに直すと「ホンカティ」になるんでしょうか。一瞬、何語? と思ってしまうかもしれませんが、バイク好きならピンときますよね。そう、「ホンカティ」とは、ホンダとドゥカティを掛け合わせたバイクの略称になります。「トライトン」もかなりインパクトのあるネーミングですが、なかなかどうして「ホンカティ」も負けず劣らず不思議な響きを持ったネーミングですよね。
「CB175」のフレームに「ドゥカティ160モンツァジュニア」のエンジンを搭載

ホンダ「CB175」のフレームにドゥカティ「160モンツァ・ジュニア」のエンジンを搭載したという「ホンカティ」。
制作したのはアメリカのニューヨーク州に居を構えるキネシス・モトという、カフェレーサースタイルが得意なカスタムショップになります。
イーベイでエンジンを落札

キネシス・モトのジェフ氏は、ドゥカティのシングルをこよなく愛していますが、主にカスタムベースとして用いられるのは250cc、350cc、450ccのいずれかで、小排気量バイクを見かけることはほとんどなかったそうです。
そんな折、イーベイで1966年モデルの「160モンツァ・ジュニア」のエンジンを発見して落札。以前から隠し持っていた1971年製の「CB175」のフレームとフロントエンドを用いて、新しい小型バイクを制作するプロジェクトを立ち上げました。
街乗りにも対応できるようエンジンをアップグレード

街乗りにも対応できる、実用性のあるコミューターとして機能するよう、エンジンはオーバーホールし、圧縮を(現在9.7:1)に変更。150Wにアップグレードを計りました。

キャブレターにはミクニの22mmを採用。トルクもアップし、エンジンのパフォーマンスは見事に向上しました。

「160モンツァジュニア」のエンジンを「CB175」のフレームに搭載するために、古いマウントを全て切断し、チェーンを左から右に切り替えるなどの処置を施しました。やはり、そのままエンジンを搭載できるというワケではないんですね。

フロントサスペンション、ブレーキ、ホイールはオリジナルを採用しています。もちろん、全てがレストア済みとなっています。
ポンティアック「GTO」にインスパイア?

ブルーメタリックに塗装されているのは、ジェフ氏が 2004年製ポンティアック「GTO」にインスパイアされたとのことです。
魅力あふれる小型カフェレーサーが完成!

かくして完成した「ホンカティ160」。小排気量のバイクを、ここまで魅力あふれるカフェレーサーに仕立てた技術力とセンス、非常に素晴らしいと思います。
それにしても「CB175」とドゥカティのシングルってこんなに違和感なく合体できるものなんですね。ビンテージレーサー感たっぷりな小型カフェレーサー。こんなバイクを日常使いしてみたいものですね。
Ducati
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