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スクランブラースタイルの「KBM」
Mr Martiniが製作した、こちらの「KBM」は1983年モデルのBMW「R65」がベースです。
純正の外装一式は全て取り除かれ、厳選されたカスタムパーツを纏うことでスクランブラースタイルにモディファイされています。
前後のホイールはスポークからキャストホイールに変更し、新たに装着されたカスタムパーツのバランスや細かな処理によって、カスタムマシンというよりはBMWモトラッドのラインアップにならんでいてもおかしくないほどの高い仕上がりとなっています。
「KBM」のディテール
ゼッケンプレート付きのヘッドライトカウルや、ハイマウントされたフロントフェンダーがオフロード感を漂わせ、ヘッドライトカウルの派手なイエローカラーが良いアクセントになっています。
フォークブーツもしっかりと装着しているので、不整地を走行した際も砂埃などが侵入する心配もありません。
ガソリンタンクには、1978年モデルの「KTM125 GS6」にあしらわれていたデカールデザインを落とし込み、KTMを文字ってKBMに変換するなど、同店の遊び心が感じられます。
また、全体のデザインやパーツセレクトからして、KTM125 GS6をオマージュしていることがうかがえます。
2in1エキゾーストを介して取り付けられたサイレンサーは、同国イタリアのマフラーメーカー「ZARD」製に換装され、トルクアップや力強いエキゾーストノートを奏でます。
フロントはオンロードタイヤを履いていますが、リアタイヤはしっかりとしたグリップ力を発揮するブロックパターンタイヤを採用。
そして、「KTM125 GS6」はヘッドライトカウルとサイドカバーに設けられたゼッケンプレートがイエローだったのに対して、KBMはリアサスペンションとヘッドライトカウルがイエローで際立っています。これは敬意を表しているのでしょうか。
ちなみにサスペンションは、信頼のおけるオーリンズ製に交換されています。
アクセントに白いパイピングが施されたタックロールデザインのフラットシートは、同店によるワンオフの逸品。フレームエンドは短く切り落とし、ループフレームにすることで軽量化はもちろんのこと、当時のスタイルを再現しています。
また、シート下はエンジンや電装周りに水や泥がつかないよう、カーボン製のオフロードマッドガードが適用されています。
卓越した技術とセンスを持ち合わせるMr Martiniによって、1983年モデルのBMW「R65」が魅力的なスクランブラースタイルへとモディファイされました。
うっとりするほど美しくまとめ上げられたビジュアルもさることながら、ストリートからオフロードまで楽しむことができる、理想の一台と言えましょう!